お子さんに対してどう声をかけて良いからわからない。
そんなお母さんの声をたくさん聴きます。

特に不登校になると、お母さん自身もわからないことだらけで、
余計に混乱してしまいます。

で、専門家に相談すると、
「まずは話を聴きましょう」と言われますが、
「じゃあ、どう聞いたらいいのかわからない!!」
と余計に悩んでしまうお母さん、多いんじゃないでしょうか?

この記事では、そんな子どもの話の聞き方、
質問の仕方についてお話させていただきます。

動画でもお話しています

 

話を聴くことが大事な理由

まず、話を聴く目的ですが何といっても
「子どもを理解すること」です。

私もカウンセリングをする際はクライエントの話をたくさん聞きます。

でも、それは
「相手のことを知らないとなにもできない」
からです。

「実は子どもが不登校です」と言われて、
「じゃあ、こういう対応したらいいですよ」
とはすぐには答えられません。

まずは経過を聞いて、今ご家族の中で何が起こって、
お子さんはどんな状態で、お母さんは今何が知りたいのか・・・

いろんなことを聞いた上でないと、
答えることができないのです。

それと同じことがお母さんの子どもの関わり方にも言えます。

「わかったつもり」の危うさ

ともすると、
「親子だから子どものことはわかっている」
と考える方もおられます。

しかし、「わかったつもり」で
子どもと接すると親子の間で大きなズレが起こります。

不登校の子はそうしたズレに敏感なんですよね。

そこから親子関係が一気に悪化してしまうことも珍しくはありません。

そして、思春期の子どもは日に日に大きく変化します。

「小さいときと同じ」と思って関わると、
大抵の子育ては失敗することが多いです。

だからこそ、まずは「子どもを理解するため」に、
話を聴いていくということが大切なのです。

「後出しじゃんけん法」で効率よく話を聴き出す

話しを聞くときのコツは「後出しじゃんけん」の考え方です。

じゃんけんの必勝法は「後出し」です。
必ず勝つことで来ますし、わざと負けることもできます。

どういうことかと言うと、
子どもが話をして、聞いた後に、
お母さんがどうするかを考える
という癖が大事だということです。

よく「声をかけても話を聞いてくれない」と言う場合、
親が先だしじゃんけんになっているんです。

つまり、子どもに心の先を読まれているということです。

まずは子どもが話をしてきたら、
しっかりと聞いて、
そこからどう関わるかという癖を身に着けていきましょう。

 

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効果的な質問をするための5つのステップ

さて、ここでは質問の仕方ですが、
順番があるということはご存じでしょうか?

例えば、「将来どうするの?」という質問をしてしまって、
子どもが拒否反応を起こしてしまうケースはよくあります。

具体的には、泣き出したり、怒り出したり、
耳をふさいで部屋に閉じこもったりですね。

中には固まってしまうケースもあります。

まあ、この質問をすること自体が実はよくないのですが、
私であれば次の5つのステップを守るようにします。

  1. まずは楽しく過ごせるように心がける
  2. その中で子どもが何か言ってきたら話を聴く
  3. 「なんでも話してよい」と思える関係を築く
  4. その上で、子どもが将来のことを言ってきたときに話を聴いていく
  5. 気になることがあって聞けそうであれば質問して聞いていく

上記を見てわかるように、
これはテクニックじゃなくて、
親の姿勢やあり方に近いものです。

〇〇×〇〇を組み合わせた質問で心を聞き出す!

そして、質問をするときも
「私ならこうするけど、あなたはどう思っているの?」と
聞いていくようにします。

実はこれはIメッセージと言う技法と
クローズドクエスチョンを組み合わせた方法です。

この質問の仕方の利点は、
子どもの心に入り込まないですむということ。

「あ、お母さんはこう思っている、自分はどうだろう?」
と子どもも一歩引いて考えることができるようになります。

例えば、


子どもが
「高校は通信制高校に行きたいと思っている」と言ったとき、

親としては、
「どんなところがいいの?」
と聞いていくことができます。
(これも後出しじゃんけん法の応用です)

「多分、週3日はしんどいから、まずは週1かな?」と答えたら、
「お母さんとしては日数よりも、
あなたがワクワクできるところの方がいいと思うよ。
その辺りはどう?」
と聞くこともできます。

「うーん、そうだね。
でもどんなところがあるからわからないから不安だ」

と言えば、

「お母さんもわからないと不安になるよ」

と気持ちに共感した上で、

「一緒に見学に行くのもありかなと思うけど、どう?」

と伝えることができます。

「うん、行ってみる」と答たとしたら、
その子のペースで日程を決めていけると良いでしょう。

「いや、やっぱりいい」と答えたら、
「わかった」とだけ答えて、聞き置く感じでいいでしょう。

(「また決めったら言って」と言うと、
「決めないといけないのか」と侵入された感じになるので、
あまり言わない方がいいと私は思っています)


こんな感じで、少しずつ、少しずつ、整理しながら聞いていくということが大切です。

急ぎすぎないことが何よりも大事

私も含め、周りの大人は
子どもの行く先がなんとなく見えてしまいます。

だからこそ、

「何とかしないといけない」と焦ってしまい、
子どものペースを無視した支援や関り

してしまいがちです。

しかし、
子どもは大人ほど先のことは見えません。

「じゃあ、なおさら大人が教えないといけない」
と思ってしまいますが、

子どもは言葉ではなくて、自分で体験することで、
また気づくことで知識を得ていきます。

要は大人がいくら口で伝えても、伝わらないのです。

特に学校の中でエネルギーがすり減ってしまった状態では、
元気さも自信も全てなくなっているので、
周りの大人の話は脅威として
捉えられてしまうことも珍しくありません。

子どもは子どものペースでしか進めません。

そのペースをしっかりと理解するのが、
「尊重する」「歩み寄る」ということなのです。

なので、焦らず急がず、じっくりと腑に落とす。

そんな感じで子どもの話を聴いていき、
わからないところは聴いていき、
そして理解を深めていけるようになると良いと思います。

まとめ

今回のお話は、
不登校解決カウンセリングで私がいつもお話していることを
簡単ですがまとめさせていただきました。

いくつかテクニックやスキルのようなものもありますが、
基本は姿勢やあり方が9割です。

テクニックが9割だと、子どもに心の内を読まれてしまいます。
そうなると親子の逆転現象が起こってしまいます。

そうならないためには、


  • 基本姿勢を理解した上で、
  • 後出しじゃんけん法でまずは話をきいていくこと、
  • そして5つのステップを踏まえた上で、
  • 組み合わせ質問を使いながら、
  • じっくり丁寧に子どものことを理解していくと良いでしょう。

 

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田中勝悟

田中勝悟

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不登校専門心理カウンセラー
カウンセリングルームはぴっと室長
臨床心理士 公認心理師 選択理論心理士
「3つのステップ」によって親子が成長していくことで、不登校をプラスに乗り越えることをサポートする専門家。生まれつき性格という観点から、親が子どもの理解が深まることを主眼においてカウンセリングを実施している。

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