不登校専門心理カウンセラーの田中です。

不登校の子どもでリストカットをする子は少なくないです。

そうした子は
リストカットをしていることを親に隠そうとして、
長袖を着ていたり、お風呂に入る時も親にばれないようにしたりしています。

でもふとゴミ箱を見ると、
血の付いたティッシュが入っていたりもします。

そうなると、お母さんも気持ちが不安定になってしまい、
どう接していいかパニックになってしまいます。

今回は、
子どもがリストカットをしていた時、

親はどう対応したらいいのか、
子どもの気持ちをどう理解したらいいのか、

について、お話させていただきます。

リストカットは「何のため」に行われる?

まずは質問です。

 

子どもは何のためにリストカットをするのでしょうか?

 

人の心理状態を考えるとき、

「なぜ?」よりも
「何のために」という視点で見ていくことが一番の近道です。

私は人の行動について次の視点で考えるようにしています。

「人は全て最善の行動を選択する」

つまり、リストカットもその子にとって最善だと思って
選ばれている行動だということです。

じゃあ、なぜ最善と選択されたのでしょうか?

ここからリストカットをする子の心理状態についてお話したいと思います。

リストカットをする子どもの心理状態

私はリストカットとは、
体の中にたまった負のオーラを吐き出す作業
だと考えています。

不登校になる子の多くは、
合わない学校の中で自分を殺して生きています。

そうなると、段々と体の中、心の中に

負のエネルギーが溜まっていくのです。

それを抱えたままでいると、

精神的に壊れるようになってしまいます。

そこで何とか自分を保つため、
自分の心や魂を守るために、
リストカットをして血と一緒に
吐き出しているのです。

リストカットをしている子は、
「すっきりする」と口をそろえて言います。

ちなみに、蛇の毒から身体を守るために、
思いっきり血を抜くという治療法があります。

そう考えると、

リストカットとは子どもの中で溜まってしまった
苦しさや憎しみ、怒りと言った負のエネルギーを
吐き出すために行っているもの・・・

と言えるのです。

子どもの苦しみを理解していく

じゃあ、なぜ不登校の子ども達は
そこまで苦しみを抱えてしまうのか・・・

そこを理解していくことが、
リストカットの対応の基本になります。

ちなみに、思春期の子どもに限って言えば、
リストカットをしないといけない苦しみは、

カウンセラーや専門家ではなく
親や友達、親戚など近しい人がした方が良いです。

ちなみに、子どもの多くは、
リストカットをしているということを教えようとしません。

なぜなら、
「どうせ私の気持ちなんてわかってはくれない」
と思っているからです。

先ほども言ったように、リストカットは、
苦しい気持ちを吐き出すための自己治療のようなものです。

逆に言えば、リストカットという
手段を使わなければいけないほど、
苦しかったということです。

その苦しさを理解してくれないとすれば、
子どもはさらに傷ついてしまい立ち直れなくなってしまいます。

だから、それくらい苦しかったという背景を
まずは理解していくということが大切なのです。

NGなリストカットの対応

よくリストカットの本やセミナーで話されることに、
「あなたが傷つくからやめてほしい」
と止めることが大事だという関わり方があります。

実は、これNGな対応なんですよね。

もし、お母さんやお父さんが泣きながら、

「なんでそんなことをするの?
傷つくのを見たくないからやめてほしい。
あなたが心配だから!!!」

と言ったとしましょう。

おそらく子どもはこう考えるはずです。

「お母さんを悲しませてしまった。
もう駄目だ。私はダメな人間なんだ。
リストカットをすぐやってしまうし、
生きていちゃダメな人間なんだ」

リストカットは強い意志だけで止められるものではありません。

もし、止めてしまうと、
負のオーラがどんどんと溜まってしまい、
やがて子どもの命を殺すことになります。

そこから守るためにリストカットをしているのだということ。

そうなると、リストカットを止めるのではなく、
そうせざるを得ない苦しさを取り除くということが大事になります。

子どもの苦しさを取り除くことが何よりも大事

だからこそ、リストカットの正しい対応は、
子どもの苦しさをシッカリと理解して取り除くということになります。

子どもは一体何に苦しんでいるのでしょうか?

  • 世間の価値観?
  • 親から押さえつけられていること?
  • 将来への不安?
  • 実は合わない中で合わそうと無理している?

そうしたことをまずは理解していくことが必要です。

ちなみに、不登校の子どもたちの多くは、
親が理解しててくれていると感じるだけで、
心の苦しみが取れていく特徴があります。

大事なのは、リストカットに頼ることなく、
心の苦しみを取り除く方法を身につけることです。

そのためには、お父さん、お母さんが、
子どもの苦しさを理解し、それを聴いていくことで、
取り除いていくということが大切だと思います。

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田中勝悟

田中勝悟

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不登校専門心理カウンセラー
カウンセリングルームはぴっと室長
臨床心理士 公認心理師 選択理論心理士
「3つのステップ」によって親子が成長していくことで、不登校をプラスに乗り越えることをサポートする専門家。生まれつき性格という観点から、親が子どもの理解が深まることを主眼においてカウンセリングを実施している。

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