いつも読んでいただいてありがとうございます。不登校解決カウンセラーの田中勝悟です。
更新日:2026年9月24日
質問者不登校になってから、子どもが1日20時間近く寝てしまうことがあります。生活リズムが乱れてしまわないか心配です。
田中1日20時間も寝ているとすごく心配ですよね。実は「寝すぎ」には、ちゃんとした理由があります。
今日は、なぜ寝すぎが起こるのか、そして親としてどう対処すればいいのかについてお話しします。
結論からお伝えすると、不登校の子どもの「寝すぎ」は、その子の脳と心が疲れ切っているサインです。
無理に生活リズムを整えようとするより、まずはしっかり休ませてあげることが大切になります。
以下で順番にお話ししていきます。
私は公認心理師・臨床心理士として、これまでのべ8,000件以上、不登校のご家庭のカウンセリングをしてきました。その経験も踏まえながら、今回のテーマについてお話ししていきます。
動画でもお話ししています
不登校の子が寝すぎてしまう理由
不登校のお子さんの相談でよくあるのが、生活リズムの乱れです。
昼夜逆転やご飯を食べない、お風呂に入らない、といった悩みを聞くことが多々あります。
その中でよく聞かれるのが「過眠」という症状です。
1日20時間寝てしまう子もいますし、あるお子さんは不登校になってから数か月間は、毎日15時間以上寝ていました。
こうなると親もすごく心配で、「生きているのかどうか不安です」と話されていました。
当然、お風呂や食事もバラバラで、生活も不規則になってしまいます。
昼夜逆転になったり、起きていたかと思ったらスマホを見ていて、気づいたらまた寝ている。
こういう状態になる子、実はかなり多いんですよね。
これは2つの時期に起こりやすい傾向にあります。
それは
1)不登校初期
2)親子の絆が深まってきたとき
です。
なぜ、そうなるのでしょうか。
答えは簡単で、
その子の脳と心が疲れているからです
疲れているから、その子の体全体が
「とにかく休まないといけない!!」
と思って、寝すぎなくらい、寝てしまうのです。

なぜ、心と脳が疲れるの?
これは不登校の子が持っている気質を見てみるとわかります。
不登校の子の多くは繊細さや感受性を持っている反面、学校の中に合わない個性を持っています。
つまり、合わない学校の中で、神経を人一倍フル稼働させていたということなのです。
これってかなりきついです。
私もカウンセリングの時は、かなり神経を張り巡らせて話を聴くようにしています。
で、終わった後はしばらく横になるくらい疲れ切っています。
たった1時間でこうなるのですから、毎日学校に行っているお子さんにとってはかなりの疲れじゃないかと思います。
で、その中でエネルギーが枯渇してしまい、その結果、学校に行けなくなってしまいます。
これは不登校の基本的なメカニズムになります。
参考までに、こちらの記事もご覧ください。
こうした脳の疲労を取るためには、思いっきり休息をとるということが必要となります。
そのため、不登校初期の段階では、お母さんや周りが心配なくらい寝てしまうということがあるのです。
親子の絆が深まったときも寝過ぎの症状が出るケースも
また、お母さんやお父さんが子どものことを理解していき、親子の絆が深まってきたなと言うときも寝すぎの症状が出てしまうときがあります。
これを退行や赤ちゃん返りと言う人もいますが、簡単に言えば、家の中がホッとできるようになったためです。
周りが理解してくれないとき、子どもはエネルギーを自分を守るためにフル稼働します。
例えるなら、アマゾンのジャングルで過ごすような感覚です。
当然ですが、いつ何が起こるかわからない中で過ごすため、全く安心できない、眠れない中、日々を過ごしてるのです。
ちなみに、何から自分を守るのかと言うと、今の自分を否定してくるんじゃないかと言う恐怖です。
不登校の子は日々、ギリギリの中で生きてきて、必死の思いで、自分を守るために学校に行かない選択をしています。
だから、「周りは自分のことをダメな子だと思っている」と考えていて、日々ギリギリの精神状態で生きているんです。
そこで、親が少しでもその子のことを理解できるようになると、「あ、お母さん、私のことをわかってくれているのかな」と思うようになります。
その時に、ホッとすると、一気に体の力が抜けます。
今まで全く休まらなかった心が、休める瞬間です。
その結果、いっきに何十時間も寝てしまう子も少なくありません。

寝過ぎに対する親の対処法とは
お子さんが寝すぎだと、親の方も心配になって、「生活リズムを整えないと」と思って、無理やり起こしたり、夜寝れるようにしたりします。
この気持ちはとてもわかるのですが、少し考えてみてください。
もし、あなたが40度の熱を出して寝ようとしている時に、「生活リズムが乱れるから起きておくように」と周りから言われたらどう感じますか。
「殺す気か!!」と言いたくなると思います。
先ほどの経緯がお子さんに当てはまるのであれば、まずはゆっくりと休ませることが大事ではないでしょうか。
ちなみに、熱が収まってきて、体が元気になってくれば、自然と日中起きていられるようになります。
それと同じで、心が元気になってくると、自然とあまり寝なくても大丈夫なようになってくるのです。
なので、今は
- 子どもが疲れているんだと思ってゆっくり休ませること
- どう今までしんどかったのかを理解してみること
この2つを実践して頂くのが一番の対処法なのです。
病院に連れて行った方がいい?
子どもが寝すぎなのがあまりにも心配になって「病院に連れて行った方がいいか」と思うお母さんもおられます。
その時の私の答えは、子どもが寝すぎな状態があまりにも困っていて、何とかしたい思って病院を考えているのであれば、行かせたらいいということです。
この場合、確かにSNRIといった抗うつ剤を飲ませれば、日中は起きれる可能性は出てくるかもしれません。
でも、今休ませることが大事だというのであれば、病院よりも休養を優先させることではないかと思います。
そして、起きたときに栄養のあるものを食べて、家の中を居心地よくしていくことが大切です。
もちろん、子どもが行きたがっていたとしたら、一緒に病院に行くことはOKです。
医者と話をすることで、やっとホッとできて、そこから元気になるケースもあります。
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回復してきたときの子どもの一言
上記の対応をしていくと、段々と子どもにも変化が起こります。
その筆頭となるのは、「うわー、寝すぎた。一日損した」と
寝過ぎということを自覚し始めたときです。
これは風邪を引いた時も同じですよね。
38℃以上熱が出ている時はいくら寝てもまだ寝れますが、治ってくると「寝すぎたかな?」と思えるようになってきます。
心と脳が回復してくると、寝なくてもいい状態になってきます。
その最初の段階が「寝過ぎということを自覚する」ということなのです。
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まとめ
関係解決型の関わりをしていくと、子どもの心がホッとしてくるので、エネルギーが充電していきます。
その後で、子ども自ら寝過ぎということが自覚できるようになり、そこから自分で寝ないようにしようと自発的に行動していくようになります。
じゃあ、親は何もしなくていいのか?と思われますが、そうじゃありません。
子どものことを適切に理解していくということが大切なのです。
その上で、「ちゃんと理解しているよ」というメッセージを雰囲気レベルで伝えていく。
そうした作業をするからこそ、子どもの心のエネルギーが充電されていきます。
これはむしろ親にしかできない、大事な作業じゃないでしょうか。
私はそう思っています。
もし、お子さんの気持ちがわからなくて悩んでいるお父さん、お母さんへ。
下記のセミナーを受ければ子どもを理解するポイントが見えてきます。



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