この記事でわかること!!
- 子どもの心理状態がわかります。
- 昼夜逆転の解決方法が見えてきます。
- ゲーム依存の治し方のポイントが理解できます。
不登校になってから毎日ゲームに没頭していて不安になるわ。
最近は朝起きるのも遅くなってきたの。
そうなの!いくら生活リズムを治すよう言っても全然聞こうとしないし。
不登校でゲーム・ネット依存はよく見られる現象
不登校のお子さんで、ゲーム依存であったり、
昼夜逆転になることを本当によく見られる現象です。
ゲームではなくても、
最近はSNSやYouTubeに依存してしまう子も多いです。
10年くらい前は、SNSも発達していなかったため、
動画もニコニコ動画に没頭してしまう子が多かったです。
その頃はオンラインゲームも活発だったので、
不登校の子がずっとオンラインゲームにはまるケースもありました。
今はSNSもたくさんあります。
YouTubeで顔を出す子も多く、
TIKTOKなどにも積極的にする子が多いです。
あので、ゲーム依存と言うよりも
SNS依存やYouTube依存とでも言うべき状態かなと思います。
ゲーム依存だけではなく、ネット依存も増えてきている状況です
昼夜逆転もよく見られる現象です
また、昼夜逆転もたくさん見られます。
中にはネットやゲームをせずによるずっと起きていて、
それで朝起きれないという子も多いのです。
この場合、朝起きれないので
「起立性調節性障害か?」と思い、病院に連れていくこともあります。
で、検査を受けても
「あまり目立った異常はないんだけど・・・」
ともやもやした結果をもらって、
念のためにとお薬をもらうというパターンになりがちです。
そして、ネット依存もゲーム依存も、昼夜逆転も、共通点は
「親がいくら注意をしてもやめてくれない、直してくれない」
ということにあります。
ガミガミ言おうが、罰しようが、脅そうが、
その時は治るかもしれませんが、
すぐに元に戻ってしまいます。
やがて、ご両親も諦めて何も言わないようになりますが、
「これで本当にいいの?」ともやもやしたまま過ごすことになるのです。
やめさせたいのであれば絶対にしてはいけないこと
昼夜逆転をやめさせたいのであれば、絶対にしてはいけないことがあります。
それは、
ゲームやネットも同じです。
なぜ、これが望ましくないかは
昼夜逆転してしまう原因を考えると見えてくると思います。
昼夜逆転してしまう原因とは?
昼夜逆転してしまう原因を一言で言えば、
朝早く起きたくないからです。
- 不登校の子どもたちにとって、朝と言うのはとてもつらい時間です。
- 他の子は学校に行っているのに、なぜ自分だけ行けないんだろう?
- 朝早く起きてもやることがない。
- お母さんやお父さんが辛そうな顔、イライラしている顔を見るのが億劫だ。
- 早く起きると「今日は学校に行けるの?」と思われたらどうしよう?
そうした不安があると、子どもは朝早く起きるのを避けるようになります。
朝起きたくないから、夜ずっと起きようとする。
実は不登校の子どもたちにとって、夜は天国の時間でもあります。
他に誰もいなくて、自分しか存在していない夜は、
彼らにとって唯一ホッとする時間でもあります。
非常に居心地が良く、
下手すると「唯一の居場所」とでもいえる時間なのです。
もし、お子さんの昼夜逆転で悩んでいる
お母さんやお父さんがおられましたら、
この辺りのことをまずはイメージしてください。
昼間に居場所がないからこそ、夜に居場所を求めてしまうのです。
夜だけが自分らしく過ごせる時間となっているのです。
その状態が望ましいとは思いませんが、
そうした子どもの世界を理解することが大切です。
だからこそ、夜の時間を否定されると、
子どもにとっては自分らしさを否定することにつながり、
一層昼夜逆転が強化されることになります。
ゲームやネットに依存してしまう理由
ゲームやネットも、
そこに居場所を求めるから依存してしまいます。
不登校の子ども達は常に自分の将来に不安を抱いています。
・友だちは学校に行っているのに、なぜ自分だけ行けなのか?
・本当にこのままでいいのか?
・家の空気はどんどん悪くなっていっている。
・でもどうしたらいいかわからない。
こうした雰苦しい気持ちの中で、日々子どもは耐えています。
そこに向き合おうとすると、子どもの心は壊れてしまいます。
そのため、ゲームやネットに没頭することで忘れようとします。
「単にやることがないから」という理由かもしれません。
どちらにしても、現実世界に居場所がないからゲームやネットに逃げるしかない・・・
そうした心境が伺われます。
ちなみに、ゲームやネットにしか居場所がない人の苦しみ、想像できますか?
この辺りの心のありようがイメージができるようになると、
子どもの心をぐっと理解できるようになります。
最初のステップは子どもの気持ちを理解すること
ゲーム依存や昼夜逆転を改善するために必要なことは、
「子どもの苦しい気持ちを理解すること」です。
それは理屈での理解ではなく、感覚的な理解が求められます。
子ども達は外の世界では
「自分の気持ちを理解してくれない」と思うからこそ、
ゲームに逃げ、夜の世界に逃げようとします。
となると、
その子の気持ちをまずは理解する
ということが必要となります。
その場合、「なぜ、そのゲームが好きか?」ということではなく、
「この子は何のためにゲームに没頭する選択をしているのか?」
という視点で見ることが必要です。
その理解の仕方がわからない場合は、
まずは「不登校の本当の原因」から始めてみることも一つの手です。
そこから、子どもがどういう気持ちで苦しんでいるかを
理解することができるにつれて、子ども自身が変化していきます。
理由は簡単です。
親が変わることで子ども自身がほっとするようになり、
朝遅くまで寝ている必要がなくなるからです。
昼夜逆転が1ヶ月で改善した事例
私が経験したケースを一つ上げましょう。
ある中学生のA君は不登校になった後、
日中ずっとゲームをするようになり、
そこから昼夜逆転になりました。
そうなった要因として、
お父さんやお母さんがゲームをやめさせようとしたり、
「遅くまで起きていたら学校に行けなくなるよ」と
力づくで改善させようとしたことが大きかったようです。
人は外側から無理やり変えるよう強制させられると、
かえって反抗したくなる生き物です。
A君もそうしたご両親のコントロールに反抗する形で、
ゲーム依存、昼夜逆転がひどくなっていきました。
いくら言っても全く改善されない。
困ったお母さんが私に相談してきました。
私はまずA君がなぜ不登校にならざるを得なかったのか、
どうやって今の苦しい状態を耐えているのか、
その辺りに焦点を絞って話し合い、
お母さんが理解できるように促していきました。
まずは理解して見ることからスタートすること。
それを続けていくうちに、1ヶ月ほどで変化が出ました。
A君がいつも昼過ぎまで寝ているのに、
9時くらいに起きるようになったのです。
その辺りから、ムラはありますが、
8時に起きたり、11時に起きたりを繰り返しながら、
少しずつですが昼夜逆転が改善しつつあります。
それと同時に、ゲームをする時間も減ってくるようになってきました。
人は居場所があるからこそ外に出れる
以上、簡単ですが、事例を紹介しました。
お母さんがしたことは、子どもを理解すること。
それだけです。
それ以外は何もしていません。
それだけで子どもは自分と向き合うようになります。
「何とかしないといけない!」と自分から思うようになります。
あとは、少しずつ外に居場所を作っていく作業となります。
まずは親から、家族から、
そして近所、友達、フリースクール、適応指導教室、
別室、学校・・・へと少しずつ外に居場所、
その子が安心して過ごす場所ができることによって、
「朝起きる必要がある」状態を作っていくことです。
夜起きる必要がある
朝起きる必要がない
これが昼夜逆転が起こる一番の理由です。
それが
夜起きる必要がなくなる
朝起きる必要がある
ようになると、昼夜逆転は治っていきます。
また、そうなることで少しずつゲームやネットを
し続けることも減っていくのです。
まとめ
この記事のまとめです。
ただし、居場所は親が作るというよりも、
「子どもが見出す」方が効果は高いです。
親にできることは、
子どもがホッとできる環境を作り、
「自分と向き合いやすい状態」をサポートすることだけです。
子ども自身も「このままではヤバい」と思っています。
だからこそ、自分と向き合いやすい環境ができると、
自分からどうしたらいいかを考えていきます。
実はこのプロセスが大事なのです。
あと、もう一つ大事なこと。
こうした子どものプロセスを見守る場合は、
親自身もとても不安です。
不安から不適切な関わり方をしてしまうと、
上手く行っていたのに、全部崩れてしまったケースも少なくはありません。
そのため、できれば専門家に相談しながら進めた方がいいです。
もし、「子どものことがわからない」という方は、
下記のセミナーを受けてみてくださいね。
子どものことが見えてくるようになります。
コメント
COMMENT