早期の再登校は子どもの〇〇を増加させる!そうならないために大人にできることは?

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学校復帰を目的とすると多くは悪化する

私は常々「学校復帰を不登校解決の目的としてはいけないよ」とお話をしてきました。

誤解しないでいただきたいのが、私は学校復帰ができればそれに越したことはないと思っています。

ただ、学校復帰はあくまでもおまけであり、それをゴールにするとかえって悪化するということを伝えたいのです。

松本先生の研究データから見えること

私は不登校新聞を愛読しているのですが、2022年2月15日発刊の冒頭で、松本俊彦先生がこのようなことを言っていました。

「10代や20代で亡くなられた方の多くが不登校を経験していたということ。これはある程度予想していたことではありましたが、私が驚いたのは別の事実です。
じつは、そのうちの75%の方が学校復帰をしていました。一時的に不登校になったものの、わりと速やかに学校復帰していたんですね。」

出所は下記の記事です。

不登校は、ときに必要です。精神科医が語る子どもの今 / 不登校新聞
不登校でも本当に大丈夫なの?不登校の子どもを持つ親であれば、誰しもが抱える悩みの根本について、精神科医・松本俊彦さんは「不登校は子どもたちが生き延びるための戦略であると捉えることが重要」と指摘します。松本俊彦さんが語る「不登校の意味と必要性」について、松本俊彦さん自身の研究...

この記事を聞いてびっくりしたと共に、なるほどなあと大きく頷いてしまいました。

心理学的剖検データベースを活用した自殺の原因分析に関する研究

ちなみに松本先生のこの話ですが、ある研究がベースになっているんです。
探すのに苦労しましたが、こちらになります。

心理学的剖検データベースを活用した自殺の原因分析に関する研究 | 厚生労働科学研究成果データベース
厚生労働科学研究成果データベース MHLW GRANTS SYSTEM

そこの「200935007A0007.pdf」というファイルに研究データの報告がまとめられています。

問題は対象者が20名と少なく、自殺した方で不登校だった子は8名、その内、再登校した子が6名で、計算すると75%の割合だったというところです。。

もちろん、遺族にヒアリングをするものだったので、むしろこれだけ対象者を集めることができたということはすごいのですが、一般化するには少ないです。

でも、不登校支援の現状を踏まえると、とても納得できる結果になっています。

不登校はエネルギー切れの状態

不登校と言うのは、子どもと学校というシステムが合わないために起こる現象です。

合わない中で頑張ろうとすると、自ずとエネルギーが消耗していきます。

で、最終的には頑張ろうとするエネルギーがなくなるために、学校に行けなくなるのです。

ちなみに、エネルギーを充電するためには、その子に合った支援の仕方が必要になります。
ただ、多くのご家庭ではなかなか難しいところで、かえってエネルギーを放電しながら、少しずつ悪化しているというケースが多いのではないかと思います。

私の仕事は家の中で上手に充電ができるように親がサポートしていく力を引き出していくことです。

充分に充電しない状態で学校に行くと

で、エネルギー切れの状態、もしくは少しだけエネルギーが溜まった状態で学校に行きだすとどうなるでしょうか?

ちなみに、多くの不登校の子ども達は「学校に行かないといけない」と思っています。

また、周りの目も気にしています。

なので、少しでも回復すると、「学校に行かないといけない」と思うようになり、また周りの押し出しも相まって行くようになるのです。

で、再登校すると今度はこう思います。

「もし、もう一度学校に行けなくなったら今度こそお終いだ!!」

戻ることもできず、かといって進むには心もとないエネルギーで進むしかない。

こうした心境の中で、さらに精神をすり減らしてしまいます。

自殺をする人の心理状態

ちなみに、自殺は「苦しいから、辛いから」が理由ではありません。

自殺は「死んだ方が今よりも幸せになる」と思うようになった時に起こります。

これは選択理論心理学の考え方がベースとなっていますが、「こんなにつらいのであれば、死んだ方が楽になるんじゃないか」と思うようになった時、人は自殺を選択するようになります。

選択理論心理学的に言えば、上質世界に「自殺」が貼り付けられたときと言えます。

イメージしてみてください。

不登校になったら周りを悲しませ、そして自分の人生が終わる。
でも今のままボロボロになりながら行くことはもう限界だ。

こういった心理状態に陥ると、
多くの人は「死」という言葉が頭の中をよぎります。

そして、その状態が続くと、選択肢に入れ始め、実行することになります。

親や周りに気を付けてほしいこと

ここで、周りの大人にお願いしたいことがあります。

まず、子どもが再登校したとしても手放しで喜ばないことです。
そして、逃げ場を作るということ。

逃げ場がなくなると、自分で抱え込むしか選択肢がなくなります。

そうなると、次の逃げ場があの世になってしまいます。

だからこそ、再登校しても進学しても手放しで喜ばず、「この子はしんどくないかな」という視点で見てほしいのです。

その上で、無理だと感じたら、「ちょっと休もうか」という声掛けをしていく。

もちろん、お父さん、お母さんにとって、そうした声掛けをすることは勇気がいることです。

でも、そうした言葉を伝えることで、子どもは
「あ、お父さんとお母さんは私のことをわかってくれている」
と感じてくれます。

この伝わった感がとっても大事なんです。
そしてそれが子どもの心を守ることにつながります。

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