最近、不登校に関する本で、
久しぶりに「当たりだ」と思えた本を読みました。
いおりさんの
「元不登校(7年間)の僕が不登校を解説します」
と言う本です。
いおりさんのブログはこちら
この本のすごいところは
小学校3年生から中3まで学校に行けなかった
いおりさんの体験をもとに、
不登校の子どもとどう関わればいいかが書かれていること。
しかもかなり読みやすくて、薄いのですぐに完読できます。
私は長年、不登校の親カウンセリングをしていますが、
「そう、それだよ!!」と
何度もうなずきました。
当事者の体験をベースから、
「こういう対応をしてほしい」という本は
あまりないんじゃないかなと思います。
ちなみに、特に私が印象に残ったことは、
- 不登校の子のゲーム依存の治し方
- 学校に行っている子に言ってはいけない3つの言葉
のところです。
理由について次にお話しますね。
不登校の子のゲーム依存の治し方
いおりさんは不登校の子がゲーム依存になる理由について、
「ゲームする元気しか残っていないからゲームする」
「ゲームをしないと気が狂いそうになるからゲームする」
と話していて、
世間一般のゲーム依存とは違うということを強調しています。
この言葉については、
私は「その通り」と同意します!!
不登校の子はゲームが好きだからしているのではないんです。
ゲームしか居場所がないからやっているのです。
逆に言えば、ゲームがその子の生命線であり、命綱だということ。
その目線でゲームを考えると、
無理して取り上げるという選択はできません。
不登校の子どもからゲームを取り上げるのは、
辛うじて崖に落ちないように引っ掛かっている糸を
「いらないよね」
と引きちぎってしまうのに似ています。
そんなことをすると、子どもは奈落の底に真っ逆さまです。
だから、ゲームは取り上げず、
子どもとの信頼関係を築きながら
どう上手に付き合うのか話し合っていくことが大事です。
いおりさんの本では、そのことについても
具体的に、しかも実体験から書かれています。
学校に行っている子に言ってはいけない3つの言葉
また、本の中では
やっと別室登校に行きだしたとき、
勇気を振り絞っていきだしたときに、
学校の先生や親が何気なく行ってしまった一言で、
かえって行けなくなることがあると話しています。
その言葉とは、
「頑張ろう」
「明日も待っているよ」
「その調子で続けてね」
の3つです。
これを言うとなぜ学校に行けなくなるのか、
私には痛いほどわかります。
でも、なかなか言葉にできませんでした。
いおりさんはなぜこれを言うと、
学校に行けなくなるのか、
簡潔にわかりやすく伝えてくれています。
また、よくやる学校の対応の一つが
「だまし討ち」です。
今日は見学でもいいから参加しない?と声をかけて、
体育の見学に行ったら、
「せっかく来たんだから参加しなよ」と言って、
一緒にプールに入らせたり、球技に参加させたりする。
これって不登校の子にとっては
かなりの傷つき体験です。
こうしただまし討ちのように体験させられた経験がトラウマとなり、
一切学校に行けなくなってしまったというケースは少なくありません。
その理由についても、いおりさんはわかりやすく解説しています。
不登校支援で一番大事なこと
私は不登校支援で一番大事なことは、
不登校の子どもの気持ちをどう理解するかです。
いおりさんも御多分に漏れず、不登校の気質を持っています。
それは学校と合わないという気質です。
それが小3の頃に一気に蕁麻疹や身体症状として現れ、
不登校になったのです。
でも周りは学校にずっと行けている
「なんで自分だけ学校に行けないの?」という
絶望感は半端なものではなかったでしょう。
みんなは学校に行けている
自分だけ行くと苦しくなる
その中で何とかゲームと言う逃げ場を見つけ、
少し元気が出たら学校に行ったりして見る。
不登校の子ども達は多かれ少なかれ、
こうした思いを持って日々頑張っています。
その思いをどう理解していくかと言うのがとても大事です。
そのヒントがこの本にはたくさん書かれていました。
良ければお子さんを理解するヒントを見つけるため、
ぜひ読んでいただければと思います。
親だけではなく、支援者の方にも読んでほしい一冊です。
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まとめ
今回は久々の書評ブログでした。
ただ、多くの親にとっては不登校の気持ちはなかなか理解できません。
多くの人は「学校に合わない子ども」ってイメージが難しいのです。
だからこそ、勉強し、学ぶ必要があります。
そして学んだものを整理し、実際の子どもの状態に合わせて
理解し直す必要があります。
もし、興味がある方は下記のセミナーを受けてみてください。
お子さんを理解するための情報がゲットできますよ。
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