更新日:2026年9月19日
質問者子どもがやっと「学校に行こうかな?」と言うようになりました。
田中よかったですね。
質問者でも、本当に行けるかどうか不安です。どう声を掛けたらいいでしょうか?
田中声をかける前に、「学校に行こうかな」というお子さんの気持ちをまずは理解することが大事だと思います。
まずは再不登校を考え出す子どもの気持ちについてお話をしていきましょう。
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再不登校を考え出すタイミングときっかけ
不登校でずっと家にいる状態が続くと、ある日「このままじゃいけない」と子どもは思うようになります。
そのため心の奥底では「もう一度学校に戻ってみたい」と考えていることが多いです。
で、ある時に「来月から、来年から学校に行く」と言います。
タイミングやきっかけは色々です。
以下、5つのパターンがあります。
- 不登校の友達が別室登校に行くようになったから。
- 受験や進学が近づいてきて向き合わざるを得なくなったから。
- 修学旅行や遠足が目の前に迫ってきたから。
- 先生や周りが一生懸命に声掛けをしてくれたから。
- エネルギーが十分に充電できたから。
子どもによって実に多くのタイミングやきっかけがあります。
1~4は周りの変化によって子どもが再不登校を意識していますが、5は子どものエネルギーがしっかりと充電で来た、子どもの中で「もう大丈夫」という確信ができたいうことに違いがあります。
さて、あなたのお子さんが「学校に戻ろうかな」と言った時、どのタイミングでしょうか?
実は再登校は子どもたちにとっては怖いこと
ここで多くの親や先生方に知っておきたい事実があります。
実は不登校の子どもたちにとって再度学校に戻るということは、かなり怖いことなのです。
例えば、いじめで不登校になった子がいたとします。
で、しばらくして「学校に戻ろうかな」と言うようになりましたが、クラスの子は変わっておらず、戻ったところでいじめられるのがわかっているような状態です。
この状態で学校に戻ることは出来ません。
上記は極端な例ですが、何か月も学校から離れている子供にとって、再度学校に戻るという事はとても怖いことなのです。
なので、子どもが「学校に戻りたい」というのはとても勇気がいることで、ずっと行けなかった学校に戻ること自体、とても大変な作業なんだという認識を持ってもらうことが大切です。
この辺りがわかっていないと、子どもは一生懸命歯を食いしばって学校に行っているのに、親や先生は「ああ、学校に行った!よかったよかった」と思ってしまいます。
そうなると子どもの心と大人の認識がズレてしまいます。
その結果、子どものエネルギーはあっという間に空っぽになってしまいます。
なので、不登校の子にとって再登校は、とても大変な事なんだということを知っておくことは、子どもを支える上でとても大切です。
再登校が失敗してしまう原因とは?
まず親子関係があまり良くない段階での再登校はかなり高い確率で失敗します。
知ってほしいことは、不登校の子どもにとって学校はかなりエネルギーを消耗するところだということ。
決められた校則に従わないといけない
クラスの子とはある程度仲良くならないといけない
理不尽なことがあっても流さなくてはいけない
そして勉強や行事・宿題などしないといけないことがたくさんある・・・
大人であれば、合わなければ転職すればいい、何か別の手段を取ればいいと何かしら対処法があります。
しかし、子どもにはそうした対処法はありません。
しかも子どもには学校以外の選択肢がないことも多々あります。
そうした中で一生懸命頑張っているので、日々エネルギーを消耗しています。
そのエネルギーは親が子どもの頑張りや良さを理解することで充電されるのですが、親の理解が追い付いていないと、心のエネルギーをどんどん消耗してしまうのです。
その結果、1週間や1か月くらいで再度休みがちになり、不登校状態になってしまいます。
ここで、実際によくあるパターンを一つご紹介します
(相談内容をもとに再構成した架空のケースです)。
中学2年生・Dさんの場合
Dさんは2学期の始業式に合わせて「学校に行ってみる」と自分から言い出しました。
ご両親は喜んで「頑張ろうね!」と送り出しましたが、内心では「今度こそちゃんと通ってほしい」という期待も強くありました。
登校3日目、先生から「教室で友達とも話せていて元気そうでした」と連絡があり、両親は安心しました。
しかし4日目の朝、Dさんは「お腹が痛い」と言い出し、そのまま再び行けなくなってしまいました。
あとから話を聞くと、Dさんは「休みたい」と言い出せず、無理をして気を張り続けていたとのこと。
両親の「頑張ろうね」という言葉がプレッシャーになり、疲れを口に出せなかったそうです。
もちろん、子どもの中で生きる強さ(この場合は「自分は自分でいいか!」と割り切れる強さ)があれば、エネルギーはそれほど消耗しないので大丈夫です。
でも、それが難しい段階では親や先生がしっかりと見守り、声掛けをしていくことが必要です。
ある先生は「心の絆創膏」と言っていました。
少しでも疲れているならケアをして、そして頑張りやすいように支援をしていくことが大事です。
学校に戻りだしたときに見逃しやすいSOS
しかし、実際はそういう対応がなかなか難しい。
再登校になったときに、先生がお父さん・お母さんによく言う言葉があります。
それは
「今日も元気に登校していましたよ。友達とも楽しくおしゃべりしていて全く問題ないです」
というものです。
その姿をみて親も先生も安心してしまい、そして1週間後に急に「行きたくない」と言い出します。
周りは「え?なんで?」と困惑してしまうのです。
こうしたことは本当によく見られます。
子ども達は学校に行く時は、かなりエネルギーを使って気を張って学校に行きだします。
中にはほとんど寝ずにハイテンションで学校に行く子もいます。
この時に
「あれ?無理していないかな?大丈夫かな?」
と思ってみることが大事です。
特に再登校から最初の3日間は注意しておくことが大事です。
ただ、再登校の時は、無理をしていないかを見ておくことが大事。
ポイントとしては家に帰ってきたときに、不登校が始まる前の前兆が出てきていないかを見ておくこと。
よく見られるのは次のようサインです。
- 家でゲームや動画をずっとし続けるようになった
- 1週間ほどたって夜寝るのが遅くなってきた
- 朝起きにくくなってきた
- 氷をずっと食べ続けるなど、これまでなかった行動が出てきた
- 家での動作や返事がゆっくり・投げやりになってきた
- 好きだったことへの関心が薄れてきた、または食欲に変化が出てきた
こうしたSOSをしっかりとキャッチしていき、無理をしていると感じたらさりげなく「大丈夫?」と聞いてみる。
そして子どもの意思や思いを聴いてみることです。

学校復帰を決めるのは子ども自身
私は学校復帰は子どもの意思や決心が大事と思っています。
その理由は、「子どもが決める」ということが、生きる力を身に着けていく上で、何よりも大切だと考えているからです。
なので、子どもが「戻る」と決めて計画を立てて、実行していく。
失敗したらそれでOKなのです。
むしろ大人が強引に進めて、子どもが訳も分からず乗っかってしまって、潰れて失敗することの方がリスクは大きいです。
「お前らのせいでまた失敗した。もうこれで学校に行けない!」
と親や大人に対して不信感を募らせてしまった子どもは多いです。
こうなると親のフォローやサポートも受け入れてはくれず、関係の修復にかなりの時間がかかります。
しかし、自分で決めて失敗したのであれば、その責任は子どもにあります。
落ち込むしイライラするし、苦しむこともあるでしょう。
でも、自分で決めて失敗したというのは、誰かに決められて失敗することよりもとても価値があります。
この場合であれば、周りもフォローしたり、ケアも大分しやすいです。
自分で決めて失敗して乗り越えていく。
これが生きる力を育むため、また子どもが不登校を乗り越えるためには必要なのです。
なので、学校復帰をゴールにするのではなくて、
学校復帰を通してどう「生きる力」を育むのか。
そのことをしっかりと見据えておくことが大事なことだと言えます。
よくある質問
まとめ
この記事のまとめです。
親や周りがおぜん立てをして、子どもを「変えよう」とする形で再登校を進めてしまうと、高い確率で失敗します。
そうなると、子どもの心はとても傷ついてしまい、次頑張ろうとする意欲が削がれてしまいます。
その回復はとても時間がかかるし、その間大人に不信感を抱いてしまうので、支援が止まってしまうので、注意が必要です。
今回は再登校についての子どもの心理状態と考え方についてお話をさせて頂きました。
ただ、私自身は再登校については否定も肯定もしていません。
子どもによってどちらを選ぶかという立場でお話をさせております。
皆様の参考になれば幸いです。
あわせて、見守ることと放置することの違いについてはこちらの記事もどうぞ。
動画でもお伝えしていますので、よろしければどうぞ!!



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