目次
卒業式で落ち着かなる子は多い
よく誤解されていますが、
子どもが「学校に行く義務」なんてありません。
なので原則として、
卒業式に行かないといけない義務はない
と言えます。
ちなみに、義務教育とは
「国民が子どもたちに教育を受けさせる義務」です。
子どもにとって教育とは義務ではなく、
実は権利でしかありません。
例えば、
中学生以下の子どもを働かせるために学校に行かせないのであれば、
義務教育違反となります。
なので、子どもが「学校に行きたくない」というのであれば、
それを行かせることは本来できないものなのです。
なので、
卒業式は本来は行かないといけないもの
ではありません。
ただ、親や学校側としては「
卒業式には出てほしい」という思いがあります。
その気持ちは十分わかります。
ただ、本来は卒業式は子どもが受ける権利でしかないものです。
この場合、親や学校としての思いと子どもの気持ち、
どこで折り合いをつけていけるかということになります。
そうした話し合いができるといいですね。
「今」ではなく「もっと将来」を見据えて
卒業式に無理やり参加したことで、
かえって状態が悪化してしまうお子さんがいます。
悪化してしまう理由は、子どもが行ったことで
「やった!卒業式行けた!」
と周りが手放しで喜んでしまうことにあります。
当の子どもとしてはやっとの思いで行ったのに、
その気持ちを誰にも理解してもらえないということはあまりにも苦しいことです。
そのことをずっと引きずってしまい、
「周りは誰も自分のつらさをわかってくれない」と思って、
さらに悪化してしまうケースは結構多いのです。
不登校のゴールは卒業式に行けるようになることではありません。
将来生きていく力を身に着けていき、
幸せな人生を送ることです。
そのためには、お父さんやお母さんの理解やサポートが必要なのです。
本当に子どもが卒業式に行きたくないというのであれば、
目先に囚われるのではなく、
「行かなくていいよ」と受け止める勇気を持つ・・・
そんなことも必要かなと思います。
まとめ
この記事のまとめです。
私も卒業式には行った方がいいと考えています。
ただ、それが子どもにとってマイナスでしかないのなら、
将来を見越して「行かない選択」も大事だと思います。
子どもの思いをしっかりと聴いて、
話し合ったうえで、お互いに悔いのない選択がしていくことが大切です。
そろそろ卒業シーズンですね。
卒業式になると、落ち着かなる子は結構多いです。
その理由としては
「子ども自身が卒業式を意識しているから」
というのがあります。
「もう卒業式どうしよう?」
「みんな学校に行くのかな?」
「言ったら周りはどう思うのだろう?」
「行かなかったらこれから先どうなるのだろう?」
実は親以上に、子どもはいろいろと考えているものです。
ただ、不登校になって1年以上経っていると、
そうは思いにくいのですが、
小6、中3の時に不登校になったお子さんは、
「卒業式どうしよう?」と考えていることが多いです。
そのため、ソワソワしたり、お母さんに当たったり、
ゲームをする時間がいつも以上に長くなったり、
寝付けなかったり、気持ちが不安定になったりします。
上記のような兆候が見られたら、
「あ、卒業式や次の進路を意識しているんだ」
と頭の片隅においてください。
それができると、子どもの気持ちに寄り添えるようになってきます。
不登校の卒業式のパターン5つ
ちなみに、不登校の子が卒業式を迎える際のパターンは大きく分けて以下の5つになります。
- 同級生と一緒に卒業式に参加する
- 同級生とは離れた場所(体育館の2階など)で参加する
- 卒業式が終わった後、校長室にて卒業証書をもらう
- 卒業式が終わった後、担任の先生が卒業証書を家まで持っていく
- すべてを拒否して、親が卒業証書を取りに行く
私が知っているケースでは、
卒業式の前日に特別に一人だけ卒業式を開いてもらった子もいました。
また、親も拒否してしまい卒業証書を
後日郵送したというパターンもあります。
ちなみに、私の経験からですが、
- 学校への拒否感が少ない子、
- 友達関係がよかった子、
- 不登校になっても日が浅い子
でしたら一緒に参加ができるという場合は結構あるようです。
卒業式に行かせた方がいい場合
ちなみに、
卒業式に行かせた方がいい子と、
そうでない子がいます。
なので、
「子どもの気持ちを全て尊重して行かせない方がいい」
というのはちょっと違うと思っています。
行かせた方がいい子の条件は、
まだ学校に対して拒否感がなく、
友達や先生と良い関係が取れていることです。
例えば、何年間も学校に行っていなかったとしても、
学校の先生との関係がよくて、
そして友達とも遊んだりしている場合は、
「これで最後だからお別れなあいさつに行こうね」
と感じで行かせた方がいいと思います。
また、卒業式に行くかどうかを悩んでいて、
「行かないといけないよな」と揺れている場合は、
後悔しないように行くよう促した方がいいでしょう。
その際のポイントは、
「子どもが後悔しないためにはどちらを選択したらいいか」
です。
あくまで子ども主体で考えていくことが大切です。
その上で、どのような参加であれば子どもの負担が少ないかを
一緒に考えていくというスタンスがよいかと思います。
子どもの気持ちを尊重した方がいい場合
次に行かない方がいいという場合は、
子どもが学校に対して拒絶感や恐怖感を持っている場合です。
基本的に人は信頼関係が持てていないと不安定になります。
学校自体が子どもにとって恐怖や嫌悪の対象となっているということは、
学校に対して強い不信感を抱いているということです。
その場合は、行かせない選択をする勇気も必要でしょう。
そして、そのためには子どもが
「なぜ行きたくないのか」
を普段の関わりから理解し続けることが必要です。
また、長期間、学校に行っておらず、
子ども自身が「卒業式に行く意味があるんだろうか?」という場合は、
しっかりと話し合ったうえで
「行かなくてもいい」
という選択をしていくことも必要かと思います。
大切なのは子どもの気持ちや状態に応じて、
「これ以上子どもを苦しめないためにはどうしたらいいか」
という視点で考えることです。
その上で、「心を守る」という視点で選んでいただくとよいでしょう。
卒業式に参加できる子の特徴
なお、卒業式に参加できる子の特長ですが、
別室登校や保健室登校、部分登校でずっと登校していた子です。
(文科省の統計上の不登校の定義には当てはまらない子もいますが)
もしくは、担任の先生と関わっていたり、
友達との関わりがある程度持てたりしていた子も
卒業式に参加する傾向にあります。
フリースクールやメンタルフレンドなどで、
外部との接触が持てている子も行くケースはちらほらあります。
友達に誘われたり、先生からの働きかけがあったり、
フリースクールの友達同士で「卒業式どうする?」という話が出てきたときに、
「行ってみようかな」とスイッチが入ることが多いようです。
ただ、その中でもクラスの子たちに混ざって参加するのは難しいケースも多いです。
それだけ学校に行っていなかった子にとって、
卒業式に参加するのはハードルが高いのです。
大抵は、校長室に卒業証書を取りに言って終わる、
別の場所からクラスから離れて参加するといったケースが多いのかなと思います。
ちなみに、フリースクールでは学校とは別に
「卒業式」のようなイベントをするところもあるので、
そこで参加して終わるという子どもたちもいます。
卒業式に行く義務はあるの?
よく誤解されていますが、
子どもが「学校に行く義務」なんてありません。
なので原則として、
卒業式に行かないといけない義務はない
と言えます。
ちなみに、義務教育とは
「国民が子どもたちに教育を受けさせる義務」です。
子どもにとって教育とは義務ではなく、
実は権利でしかありません。
例えば、
中学生以下の子どもを働かせるために学校に行かせないのであれば、
義務教育違反となります。
なので、子どもが「学校に行きたくない」というのであれば、
それを行かせることは本来できないものなのです。
なので、
卒業式は本来は行かないといけないもの
ではありません。
ただ、親や学校側としては「
卒業式には出てほしい」という思いがあります。
その気持ちは十分わかります。
ただ、本来は卒業式は子どもが受ける権利でしかないものです。
この場合、親や学校としての思いと子どもの気持ち、
どこで折り合いをつけていけるかということになります。
そうした話し合いができるといいですね。
「今」ではなく「もっと将来」を見据えて
卒業式に無理やり参加したことで、
かえって状態が悪化してしまうお子さんがいます。
悪化してしまう理由は、子どもが行ったことで
「やった!卒業式行けた!」
と周りが手放しで喜んでしまうことにあります。
当の子どもとしてはやっとの思いで行ったのに、
その気持ちを誰にも理解してもらえないということはあまりにも苦しいことです。
そのことをずっと引きずってしまい、
「周りは誰も自分のつらさをわかってくれない」と思って、
さらに悪化してしまうケースは結構多いのです。
不登校のゴールは卒業式に行けるようになることではありません。
将来生きていく力を身に着けていき、
幸せな人生を送ることです。
そのためには、お父さんやお母さんの理解やサポートが必要なのです。
本当に子どもが卒業式に行きたくないというのであれば、
目先に囚われるのではなく、
「行かなくていいよ」と受け止める勇気を持つ・・・
そんなことも必要かなと思います。
まとめ
この記事のまとめです。
私も卒業式には行った方がいいと考えています。
ただ、それが子どもにとってマイナスでしかないのなら、
将来を見越して「行かない選択」も大事だと思います。
子どもの思いをしっかりと聴いて、
話し合ったうえで、お互いに悔いのない選択がしていくことが大切です。
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