いつも読んでいただきましてありがとうございます。
不登校解決カウンセラーの田中勝悟です。
目次
はじめに:不登校の子を支えるお母さんは、本当に頑張っている
子どもが不登校になると、親は本当に苦しみます。
「なんでこうなったの?」「どうしたらいいの?」と考えても答えが出ず、
気づけば、心も体も限界に近づいている——。
僕はこれまでたくさんの不登校の親御さんをサポートしてきましたが、
**「潰れそうなほど頑張っているお母さん」**を何度も見てきました。
実際にこういう声をよく聞きます。
・ご飯が喉を通らない
・夜眠れない
・涙が止まらない
・イライラが止まらない
・過呼吸になることがある
これは「気の持ちよう」ではありません。
不登校は、親の心にも深く影響を与える出来事なのです。
動画でもお話しています
「親が笑顔でいればいい」の落とし穴
よく聞く言葉に、
「親が笑顔でいれば、子どもも元気になる」
というものがあります。
一見、前向きな言葉に聞こえますが、
実際には多くのお母さんを苦しめる原因にもなっています。
なぜなら、順番が逆だからです。
子どもが苦しんでいるとき、
親が「無理に笑顔でいよう」とすると、
子どもはこう感じてしまいます。
「お母さんは、僕のつらさをわかってくれない」
そして、お母さん自身も「笑えない自分」を責めて、
どんどん心がすり減っていきます。
本当に必要なのは、
「笑顔になること」ではなく、
「苦しみを理解すること」です。
親の苦しみの正体は「わからなさ」にある
不登校の親が最も苦しくなる理由。
それは、「なぜ子どもが不登校になったのか」が分からないことです。
分からないから、不安になる。
不安だから、焦る。
焦るから、空回りする。
この悪循環が、心をどんどん追い詰めてしまいます。
逆に言えば、
「子どもがなぜ苦しんでいるのか」が分かると、
親は少しずつ落ち着きを取り戻せます。
僕がサポートで使っている「キャラ診断」では、
子どもの生まれつきの性格(気質)をもとに、
どんなときに苦しくなりやすいのかを見ていきます。
たとえば——
-
お母さんタイプの親は「子どもの将来が心配」になりやすく、
-
子どもタイプの親は「自分はダメな親だ」と自己否定に入りやすい。
つまり、「何に苦しむか」も人それぞれ。
親自身のタイプを理解することも、回復の第一歩なのです。
「親が先に癒される」ことが不登校解決の第一歩
不登校支援というと、「子どもへの対応」にばかり目が向きがちですが、
実は、最初に整えるべきは親の心の状態です。
親が疲れ切っていると、
どんなに正しい対応を学んでも実行できません。
だからこそ、まずは親が安心できる環境で、
気持ちを整理し、エネルギーを取り戻すことが必要です。
具体的には——
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同じ立場の親とつながる(親の会など)
-
専門のカウンセラーに話を聴いてもらう
-
一人で抱え込まない
私たちが行った研究でも、
「親の成長に最も寄与していたのは『親の会』」
という結果が出ています。
人とつながることで、心が少しずつ軽くなり、
そこから「子どもを理解しよう」という余裕が生まれるのです。
不登校解決のステップは「親子の成長」
僕が提案している不登校解決の3ステップは、以下の通りです。
-
親の精神的安定(サポートを受け、心を整える)
-
子どもを理解する(性格・気質を知る)
-
親子の絆を深める(共に成長していく)
この3つのステップを踏むことで、
親子は「苦しさの中でも確かな変化」を感じられるようになります。
やがて子どもは、こう思えるようになります。
「お母さんも大丈夫そうだ。じゃあ、僕も少し頑張ってみようかな。」
つまり、
親が笑顔になることが目的ではなく、
親子で成長した結果として、自然に笑顔になっていく。
これが本当の意味での「不登校の解決」なのです。
まとめ:笑顔は「結果」であって「方法」ではない
「笑顔でいればいい」と言われて苦しくなったあなたへ。
どうか焦らないでください。
笑顔は、無理して作るものではありません。
理解と成長の先に、自然と戻ってくるものです。
もし今、心が限界なら、
一人で抱え込まず、専門家や同じ立場の仲間に頼ってください。
親が癒され、理解が深まったとき、
子どもも少しずつ前を向き始めます。
それが、「親子の成長による不登校解決」なのです。
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