こんにちは。不登校解決カウンセラーの田中です。
不登校のお子さんへの対応について、
周囲からこんな言葉をかけられた経験はありませんか?
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「子どもの人生を本気で考えているの?」
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「甘やかしすぎだよ」
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「もっと厳しくしないと、将来社会で生きていけないよ」
このような言葉に心を痛め、対応に迷ってしまう親御さんは少なくありません。
しかし実際には、「甘やかしている」親などほとんどいません。
この記事では、
「なぜ不登校の子への対応が甘やかしと誤解されるのか」
「本当に必要な支援のステップ」
「寄り添うことが子どもをどう変えるのか」
について、具体例を交えながら解説していきます。
目次
動画でもお話ししています
「甘やかし」という言葉に揺さぶられる親たち
不登校の対応をしていると、親御さんは必ずと言っていいほど「周囲の声」に悩まされます。
祖父母や親戚、ママ友、そしてSNS上のコメント…。
「もっと厳しくした方がいい」「それじゃ子どもはダメになる」
そんな言葉に揺さぶられ、「このままでいいのか?」と不安になるのは自然なことです。
ですが、多くの親御さんは「放置している」「無関心」なのではありません。
必死に悩み、試行錯誤したうえで「今の関わり」にたどり着いているのです。
不登校の背景にある誤解
不登校に関してよくある誤解は、
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サボっている
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怠けている
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楽な方に逃げている
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親が甘やかしているから登校しない
といったものです。
しかし実際には、ほとんどの子どもは「学校で頑張りすぎて限界を迎えた」末に不登校になります。
子どもが不登校になる背景の一例
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学校の雰囲気や空気が合わない
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クラスの人間関係で強いストレスを抱えている
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真面目で感受性が強いために、心が疲れ果ててしまった
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先生からの期待やプレッシャーに耐えられなくなった
つまり、不登校は「怠け」ではなく、心が悲鳴を上げた結果の行動なのです。
不登校の正しい支援ステップとは?
不登校支援には正しいステップがあります。
それは次の3段階です。
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子どもの状態を理解す
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心とエネルギーを回復させる
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子どもが前向きに頑張りたい方向を応援する
この順番を踏むことで、子どもは自然に自分の力を取り戻していきます。
焦って「学校に戻すこと」だけを目的にしてしまうと、
逆に親子関係が悪化し、子どもはますます心を閉ざしてしまうのです。
厳しくした結果、関係が悪化したケース
実際に、ある親御さんからこんな相談を受けました。
中学生のAさんが不登校になったとき、お母さんは「厳しくすれば立ち直る」と信じ、
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ゲーム禁止
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規則正しい生活を強制
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学校の意義を説き続ける
といった対応を続けました。
しかしその結果、Aさんは暴言や暴力を繰り返し、
最終的にはリストカットをするほど
追い詰められてしまったのです。
お母さんは「自分のやり方は間違っていた」と気づき、
そこからは子どもの気持ちを理解することに力を入れました。
キャラ診断などを活用しながら親子関係を見直した結果、
Aさんは少しずつ笑顔を取り戻し、
自分の未来について前向きに考えるようになりました。
最終的には、自ら別室登校を選び、
現在は新しい学びの場へと進み始めています。
「寄り添うこと=甘やかし」ではない
この事例からも分かるように、
親が子どもに寄り添うことは決して甘やかしではありません。
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子どもの心を守る選択
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安心できる環境をつくる行動
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将来のための土台づくり
これらはすべて、不登校の解決に必要な支援です。
むしろ「厳しさ」を前面に出すほど、子どもは追い詰められ、
結果的に立ち直りが遅れてしまうことが多いのです。
まとめ:親子関係こそが解決の土台
不登校の子への対応に「唯一の正解」はありません。
ですが、どんなケースにも共通して大事なのは
「親子関係を良くすること」 です。
周囲から「厳しくしろ」と言われても、焦らなくて大丈夫。
子どもの声に耳を傾け、安心できる関係を築くことが、
不登校解決の第一歩です。
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