不登校解決カウンセラーの田中勝悟です
「いろんな動画を見たけど、どれが正しいのか分からない…」
「本を読めば読むほど、余計に迷ってしまった…」
そんな声を、私はカウンセリングの現場で何度も耳にしてきました。
不登校に関して真剣に勉強しようとする親御さんほど、
情報の渦に巻き込まれて混乱してしまうのです。
理由は明確で、
支援者によって考え方やアプローチが
まったく異なるからです。
その結果、
親が自分の子どもに合わない支援方法を選んでしまい、
逆に状況が悪化してしまうというケースも少なくありません。
特に繊細な子どもほど、支援が合わなかった場合の
心理的なダメージも強くなります。
そのため、自分の考えに合った支援者を見つけることは
とても大切な事でもあります。
動画もお話しています
支援者によって考え方が異なる背景とは?
不登校は非常にナイーブなものです。
なぜなら、支援者のの背景や考え方によって、
やり方やアプローチが大きく変わります。
例えば、以下のような立場の違いがあります:
- 教育現場にいる学校の先生
- 元不登校の当事者
- 不登校を経験した親
- 臨床心理士・カウンセラー
- 不登校をビジネスとする民間企業
これらの人々が語る言葉には、
それぞれの立場からの信念や価値観が込められています。
「不登校は悪だから、学校に戻すことが正義だ」
「厳しさを教えて社会性を育てるべきだ」
「不登校は子どもからのSOS。無理に戻す必要はない」
どれも間違ってはいないのです。
ただ、上記の考え方が
全ての不登校の子どもたちに
合っているわけではない
ということは頭の片隅に置くべきでしょう。
当然ですが、復学支援のやり方が合っている子もいれば、
全く合わない子もいるのです。
主な支援スタイルとその違い
不登校支援には、主に以下のようなタイプがあります。
復学支援系
- 目標は「学校復帰」
- ゲームやスマホを制限し、規則正しい生活へと導く
- 家の居心地をあえて悪くすることで、学校への動機を高める
自立支援系
- 将来の自立を重視
- 社会スキルや規範を教えることに重点
- 親の過干渉を減らし、自分で考える環境を作る
居場所支援系
- 学校以外にも「安心していられる場所」があることを大切にする
- 本人のタイミングを尊重し、無理に学校に行かせない。
- 家庭が安心の基地であることを重視
家族応援系
- 親子の関係修復を最重要とする
- 親が子どもを理解し、接し方を変える
- 子どもは自分のペースで変化していくと信じる
これらは「子どもの自立、社会復帰」をゴールにしている点では同じです。
ただ、そこに至るまでの考え方や不登校の捉え方が違うため、
正反対のことを言っているように聞こえます。
そのため、不登校の勉強をすればするほど、
「どれが正解なの?」と困惑してしまったというケースは、
非常に多いのです。
支援方法の食い違いが親子に与える影響
立場によって違うのに、支援者の考えを鵜呑みにすると、
とんでもないことになってしまいます。
実際にあった例を紹介します。
ある家庭では、復学支援のアプローチを1年続けた結果、
子どもが家庭内暴力を起こすようになり、
ゲーム依存や昼夜逆転が悪化し、
お母さん自身も子どもが怖くなってしまって、
関わることが全くできないという状態でした。
今はご飯も一緒に食べるのを拒否する、
会話すら全くできない、何か言うと暴れる、手が出る。
家の中は穴だらけ・・・
という状況でした。
私のカウンセリングに訪れた際は、
「もうどうすればいいか分からない」と
涙を流されながら話されました。
正直、「私にもどうしようもない」と思ってしまい、
カウンセリングを断ろうと考えていました。
でも、お母さんの「もう田中先生しかいないんです」という
必死の声を聴いて、腹を括って支援を引き受けました。
私はまずキャラ診断を使ってお子さんの性格傾向を分析しました。
その結果、復学支援のやり方がお子さんに
全く会っていないことがわかりました。
そして、キャラ診断を通して、
まずはお子さんの理解から始めました。
そして、お母さんの自己理解をしながら、
その親子に合った関わり方ができるようにサポートしました。
その結果、
少しずつですが、まず最初に現れたのは、
お子さんの家庭内暴力がピタリと止まったという変化です。
もちろん、あまり本音を言わないお子さんだったので、
お母さんも「どう考えているのか」わからず、
ヤキモキしていましたが、少しずつ子どもの気持ちが
わかるようになりました。
最近は数年ぶりに家族旅行に行けたり、
ようやく将来の不安を口にするようになりました。
私の支援方法はいたってシンプルです。
「理解」をしてから「支援」をする。
そのため、子どもをどう理解するかに重点を置き、
理解が出来てからその親子に合ったやり方を一緒に考えます。
最初から合った方法を選んでいるため、
副作用もほとんどなく、安全性も高いです。
混乱を避けるために必要な『見極め』の視点
支援者選びで大切なのは、
「この支援者の言うことを100%信じる」ではなく、
「この考え方は、うちの子に合うか?」を
常に問い続ける姿勢です。
ポイントは以下の3つです。
- 支援者の意見を鵜呑みにしないこと
- 自分や子どもの感覚にフィットしているかを確認すること
- 家族で話し合いながら慎重に選ぶこと
もちろん、私の支援が合わない人もいます。
それもOKです。
大事なのは今のご家族、親子にとって、
合った支援方法を選択することです。
くれぐれも「○○が言っていることが正しい」と思うのではなく、
「これは私たち家族に合っているのだろうか」と、
掘り下げながら決めて行くことが大事です。
焦らなくて大丈夫です。 あなたに合った方法は、必ずあります。
どうか、目の前の情報に飲まれるのではなく、
お母さんの感覚を信じ、そして今の子どもたちと向き合って、
笑顔で家族で乗り越えていける支援法を選んでいただければと思います。
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