12月に入ると、
不登校の子どもが一時的に
「少し元気になったように見える」ことがあります。
しかし、この時期こそ、
親の関わり方ひとつで
状態が大きく左右されます。
本記事では、
・なぜ冬に不登校の子どもの心が不安定になるのか、
・12月に避けたいNG対応、
・そして親ができる本当に大切な関わりについて、
心理学的な視点から解説します。
目次
動画でもお話しています。
なぜ12月は不登校の子どもの心が揺れやすいのか
12月は、不登校の子どもにとって
非常に刺激の多い時期です。
・学期末
・年末
・三学期が近づく
・進路や将来を意識せざるを得ない空気
「考えたくないのに、考えなければならない」
この状態が、心を強く消耗させます。
表面的には落ち着いて見えても、
内面では緊張が続いているケースが多いのです。
親が誤解しやすい「元気そうに見える」の正体
親御さんから、よくこんな声を聞きます。
「家にいるのに疲れている」
「何もしていないのにしんどそう」
これは矛盾ではありません。
心が回復していない状態では、
休んでいてもエネルギーは回復しません。
ゲームや動画に没頭する行動も、
怠けではなく
心を壊さないための防衛反応であることが多いのです。
12月にやってはいけないNG対応
この時期に特に避けたいのが、次の対応です。
-
生活リズムを無理に整えさせる
-
将来や進路について考えさせる
-
塾・家庭教師など準備を進める
子どもが自分から望んでいない段階で行うと、
心の状態はほぼ確実に悪化します。
良かれと思うほど、
逆効果になるのが12月の難しさです。

冬に親ができる3つの心構え
では、親はどう関わればよいのでしょうか。
ポイントは3つです。
① 責めない
「このままでいいの?」
この一言は、子どもにとって
強いプレッシャーになります。
攻めないことは甘やかしではなく、
回復の土台を守る行動です。
② 心を整えることを優先する
将来を考えるためには、
まず安心できる状態が必要です。
安心がなければ、
考える力も行動力も生まれません。
③ 将来の話をしない
三学期や進路の話は、
心が回復してからで十分です。
順番を間違えないことが、
回復を早めます。
冬休みは「親子の絆を深める」時間
不登校支援の基本は、
子どもが「自分で決める力」を育てることです。
そのために必要なのが、
親子関係の安心感。
冬休みは、
答えを出す時間ではなく、
一緒に安心して過ごす時間にしてみてください。
その積み重ねが、
子どもが自分から動き出す力になります。
まとめ
不登校のゴールは、
学校復帰だけではありません。
子どもが、
自分で考え、選び、
幸せに生きていく力を育てること。
12月は、焦りやすい時期だからこそ、
攻めずに、整えて、将来の話は置いておく。
その関わりが、
回復への確かな一歩になります。



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