③上質世界

選択理論心理学基本講座です。
今回は上質世界という基本用語についてお話をしたいと思います。

欲求を満たすためのイメージ写真

前回は基本的欲求についてお話をさせていただきました。

例えば、愛と所属の欲求を満たしたいとしても、どうやって満たせばいいかわからない時があります。

そうした時に、必要となってくるのが「上質世界」という概念です。

私たちは人生において、常に欲求を満たすための質の良いものを探しています。

愛と所属の欲求を満たしたい時、私たちは「誰でもいいから一緒にいて」とはなりません。

「できれば、好きな人と一緒にいたい」と思います。

好きな人とは、一緒にいて心地が良い人で、大切な人で、ずっと一緒にいたい人です。

この「好きな人」というのが「上質世界」という部分に入っているのだとグラッサー博士は説明しています。

そして、「上質世界」にある「好きな人」に会うことで「愛と所属の欲求」が満たされるように、人は行動を選択するのです。

上質世界には

1)人や物
2)今まで良かったと思えた経験
3)信念や価値観

が入っているといわれています。

なぜ「上質世界」という名前なのか

選択理論心理学では、ひと昔前は「内的世界」という名前で説明されていました。

ある時、グラッサー博士は「今日から内的世界を上質世界という名前に変える」と話をし、そこから上質世界という名前に変わりました。

この上質世界という名前は、選択理論心理学を説明するためにも、非常に大事な概念です。

例えば、砂漠にいてのどがカラカラな状態を想像してください。

そこに泥水の水たまりを発見しました。

どうしますか?

のどが渇いて死にそうであれば、当然飲みますよね。

しかし、横に目をやるとオアシスがあり、きれいな水が湧いていました。

さて、泥水ときれいで冷たい湧き水。

どちらを選択しますか?

多くの人は冷たい湧き水を選ぶと思います。

その理由は冷たい湧き水の方が上質なものだからです。

人は上質なものを選ぶように行動を選択します。

今その人が選んでいる行動は、それが「もっともよいと思ったから」です。

「人は最善のものを選択する」とは選択理論心理学の基本疑念ですが、その理由を説明するために、上質世界はもっとも大切な概念なのです。

上質世界を実生活でどう応用するか

上質世界は日常生活でもとても応用できるものです。

例えば、
「なぜうちの夫は電車の模型ばかり集めているのか」
「なぜ、あの人はあんな風に人を小ばかにしたような言動をとるのか」
「なぜ、あの人は仕事をさぼるのか」

そんなことでイライラしたり、不満を持っている人は少なくないはず。

この「なんで?」「なぜ?」というのをこういう風に置き換えてみましょう。

「あの人は、それが最善だと思ってそういう行動をとっているんだ」と。

そうすると、「なぜ、それが最善だと思っているのか」というスタンスで見てみることができます。

恐らく何らかの基本的欲求を満たすという動機が背景にあるはずです。

夫にとっては、電車模型を集めることえ、楽しみの欲求を満たそうとしているのかもしれません。

人の悪口を言う人は、それによって力の欲求を満たそうとしているのかもしれません。

仕事で手を抜く人は、そうすることで心身のバランスを取ろうとしている試みかもしれません。

そうした行動は常に上質世界が背後にあります。

人はいつでも最善の行動を行うというスタンスで相手を見るとき、より客観的にその人のことを理解して、適切に関わることができるようになります。

上質世界は営業やカウンセリングでこそ発揮する

上質世界という概念は、ビジネスや教育、カウンセリングなど様々な分野で大きな力を発揮します。

ビジネスでは、お客様の上質世界を把握するように努め、それを満たすような提案ができれば、成約率は大きくアップします。

また、教育では、子どもの欲求を満たすようなクラス運営をしていくことで、「学校での勉強が上質なものだ」と思えるようになれば、自ずと学校の問題は減っていきます。

それから、カウンセリングでは上質世界をクリアにすることで、クライエントが自分で問題に対処する術を身に着けること可能です。

また、上質世界をクリアにし、それを理解しようとする関わり方は子育てや夫婦関係にも大きく役立ちます。

上質世界という奥深い世界を学ぶことで、より幸せな人生を築くことが可能となるのです。


開催日についてはこちらをご覧ください

神戸支部研究会のfacebookページはこちらから

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする