⑥外的コントロール

選択理論心理学基本講座6回目です。

人間関係の関わり方について選択理論心理学が提案していることについてお話ししたいと思います。

選択理論心理学では、外的コントロール心理学と内的コントロール心理学という2つの心理学を使って、私たちが幸せに生きるための方法を教えてくれています。

今回は人間関係を壊す可能性の高い外的コントロール心理学についてお話をしたいと思います。

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外的コントロール心理学とは?

外的コントロール心理学とは、「人間は外からの刺激で行動を変えるものだ」という信念をベースにした心理学です。

例えば、極端な例を挙げれば、「思いっきり怒れば相手は考えや行動を改めてくれる」というものがあります。

「あなたのために言っているのよ」と、口うるさく注意をしたり、従わなければ体罰を加えるというのも外的コントロール心理学の最たるところです。

私たちは、つい相手の行動にイライラしたり、文句をいってしまったり、悪いところがあればそれを責めてしまったりしてしまいがちです。

そして、そうした行動をとり続けると、相手との関係は縮まることはなく、どんどんと距離が開いてしまいます。

そして、最終的には完全に距離を置かれてしまうことが多いのです。

そうした外的コントロール心理学に基づく行動の背景には、次の信条があるといわれています。

外的コントロール心理学を支える3つの信条とは?

外的コントロール心理学は次の3つの信条をベースとしています。

1) 人の行動の動機は外側から
2) 相手は変えられる
3) 自分は正しい、相手は間違っている
(相手を正すことは正しい)

この3つの信条は実はかなり強固なものです。

グラッサーは「私たちは外的コントロール依存症だ」と言っているくらいで、個人差はありますが、この3つの信条は私たちの上質世界に深く刻まれています。

少し詳しく説明していきましょう。

1)人の行動の動機は外側から

例えば、電話が鳴ると電話を取ろうとします。
信号が赤になるとブレーキを掛けます。
いくら仕事がしんどくても、給料が高ければ頑張って働こうとします。

このように人は外側から与えられる刺激によって行動の動機付けを行うというのが、外的コントロール心理学の第一の信条です。

しかし、上記の例はいずれも誤りです。
電話が鳴っていても、別の用事をしていて出られない状況であれば、電話を取ろうとはしないかもしれません。
信号が赤になっても、道に誰もいなければ、ブレーキを緩めない人もいます。
お金よりも、仕事は価値観ややりがいだと思っている人は、転職を考えて実行に移す場合もあるでしょう。

このようにすべての人が外側からの刺激だけで動いている分けてはないのです。

2)相手は変えられる

これも誤った考え方です。

基本、人を変えることはできません。

小さい子ですら、口うるさくいっても、言うことを聞いてくれないばかりか、逆に反抗してしまうことすらあります。

私は障害を持った子どものケアもしてきましたが、彼らはかなりこちらからの声掛けや工夫を考えていかないと、素直に応じてはくれません。

相手に会わせる必要があります。

重度であればなおさらです。

となれば、普通の人であれば、なおさら簡単に変えることはできないということになります。

このように相手が私の言うことを聴いてもらうためには、私自身がその人のことを理解し、その人にあった声掛けや関わり方をしていく必要があるのです。

要するに、自分が変わらないといけないということです。

3)相手を変えることは正しい

さて、相手を変えることは本当に正しいのでしょうか。

例えば、不登校の子どもを学校に行かせたい場合、子どもが学校に行くというように、子どもを変えなければいけません。

しかし、多くの方が子どもが学校に行くよう、つまり相手を変えようといろいろと試行錯誤をし、そして失敗しています。

もちろん、相手が望ましくない行動をしていた場合、相手を変えることが正しいということもあります。

しかし、その信条にこだわって、相手を変えようとしてもうまくはいきません。

北風と太陽の寓話の北風のように、「何とかして服を脱がそう」としても相手は手移行するだけなのです。

逆に太陽は、温かくすることで、「自分から服を脱ぎたい」と相手が思うようにし、結果服を脱いでいます。

相手を変えるというよりも、相手が変わるように支援をしていくというスタンスの方がうまくいきやすいのです。

人間関係を壊す「7つの致命的習慣」とは?

この外的コントロール心理学に基づいて、私たちは多くの人間関係を壊す行動をとっています。

この行動は、最初はわからないのものの、徐々にたまっていき、最終的には取り返しがつかないところまで、修復不可能なところまで人間関係を壊してしまうことが多々あります。

そうした、行動は「7つの致命的習慣」と呼ばれています。

その7つとは以下の通りです。

 1.批判する
 2.責める
 3.文句を言う
 4.ガミガミ言う
 5.脅す
 6.罰する
 7.褒美で釣る

これらの行動は、「相手は変えられる」「相手を変えることは正しいんだ」という信条のもとに、無意識化で行われます。

その結果、人間関係が壊れるにとどまらず、虐待やいじめ、DV、体罰など、悲惨な結果につながることも少なくありません。

こうした行動を控えるようにした方がいいと、グラッサー博士は提案しています。

相手を変えようとすると人間関係は壊れる

相手を変えようとすると、相手の変わらない部分にイライラし、その部分を責めたり、脅したり、批判したりと、7つの致命的習慣を使うようになります。

致命的習慣を使うことで、私たちの人間関係は取り返しのつかないところまで行きます。

しかし、グラッサー博士が「私たちは外的コントロール依存症だ」と話すように、これらから脱却するのは非常に困難です。

だからこそ、選択理論心理学の勉強会や研修会、また仲間同士の分かち合いを通して、日々選択理論的な生き方が実践できるようにしていくことがとても大切なのです。

次は選択理論的な関わり方である内的コントロール心理学についてお話をしたいと思います。



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