不登校は心の発達アンバランス障害

カウンセリングルームはぴっとの田中勝悟です。

私は不登校について、ある種の心の発達アンバランス障害が背景にあると考えています。

その前に不登校の原因についてお読みいただければ私がおっしゃりたいことが伝わるかと思います。

その理由をお話したいと思います。

まず、不登校のお子さんの多くが、繊細な子が多いということ。

不登校のお子さんを理解したいのであれば、まずは子どもがとても繊細で独特の感性を持っているという視点を持つことをお勧めします。

不登校になるお子さんの多くは、小さいころに「なんか周りと自分とは違う感じがする」という独特の感覚を持っていることが非常に多いです。

自分がなんだか周りとは違うという感覚を持ちながら過ごすということはかなりのエネルギーが伴います。

この独特の感性の部分を私は「不登校気質」と呼んでいます。

気質と呼んでいるのは、生まれ持った性格の部分であり、一生変わることがない部分であるということです。

そうした自分と周りとの違和感を繊細に感じ取りながら過ごしている子どもの多くは次の2つの行動をとります。

1)人とは違った行動をとりがちである。
2)自分を抑え込んで周りに合わせる。

不登校の子どもは後者の「2)自分を抑え込んで周りに合わせる」生き方をしていることが多いようです。

そのため、お母さんやお父さんが口をそろえて言うのは、「昔はよい子だった」という言葉です。

それは知らず知らずのうちに、子どもが自分を殺す生き方を身に着けてしまっていたのだと私は考えています。

しかし、そうした生き方は長くは続きません。

思春期に入り、自我が出始めてくると、もう一人の自分が後ろから「違う!!そんな生き方しちゃだめだよ」と本当に自分らしく生きるように求めてきます。

ここで生きる力のある子であれば、自分らしく生きようと殻を破るか、上手に自分を出していくことができるでしょう。

しかし、生きる力に乏しい不登校の子どもは、それができないまま、周りに合わせようとする自分と、自分らしく生きようとする自分の間で苦しみ、そしてつぶされていきます。

しかも、そうした自分の気持ちをすっと感じ取ることができないので、なぜかわからないけど急にしんどくなったり、頭痛や腹痛といった身体症状が出始めてしまい、ある日急に学校に行けなくなってしまうのです。

学校に行くと「気持ち悪い」といった子もいますし、「なんかやばい」と言って行けなくなった子どももいます。

これが不登校になってしまうメカニズムです。

全ての子どもが不登校になってしまう危険性を持っているわけではありません。

上記のメカニズムによって、ある種心の発達アンバランス障害が起こってしまい、不登校に陥ってしまうのです。

不登校のお子さんの多くは、大人びた面と子どもっぽい面の両方が極端に合わさっている印象を感じます。

ある時はすごく大人びた考えをしているのに、ある時は非常に幼い。

心の成長にアンバランスさを感じることが非常に多いのです。

これは脳機能のアンバランスさが生じるADHDや自閉症スペクトラム障害といった発達障害とはメカニズムが違うというのが私なりの持論です。よく不登校の子どもが病院に行くと、発達障害の診断を受けることがあります。

確かに独特な部分は発達障害によく似ているのですが、それだけでは説明がつかないところも非常に大きいという実感があります。

ある事例検討会に私の不登校の事例を出させていただいた時に、他の心理士さんから「この子発達障害じゃないの?」と言われたことがあったのですが、他の心理士さんからは「う~ん、発達障害とはちょっと違うと思う」とも言われたことがあります。

その後の臨床経験から、やはり不登校は心の成長のアンバランスさが原因で起こるものだということを実感し、現在の結論に至っています。

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