不登校の繊細さと発達障害

※ この記事はブログやメルマガから「ぜひ、多くの人に知ってもらいたい」と思ったものを加筆修正したものを掲載しています。

一時期は「不登校の原因は発達障害だ」みたいなことが大きく取りざたされることがありました。

これは平成17年に特別支援教育が始まった時に、不登校や非行の背景には発達障害があるということが取りざたされたことが非常に大きいと思っています。

しかし、そうしたイメージは不登校が増えてくるにしたがって、打ち崩されていきます。

というのも、学校とかで不登校のお子さんと会っているとき、どうしても発達障害とは思いにくい子が多かったからです。

もちろん、不登校の中には発達障害の診断がつくような子も多く、発達障害の子の中で不登校特有の素因を持った子が学校に行けなくなるという印象を持つようになりました。

ここでは不登校と発達障害についてそれぞれ感じたことを書いてみたいと思います。

不登校の子どもの特徴

不登校の子どもの特徴は繊細さ

不登校のお子さんの特徴はは独特の繊細さや感受性を持っていることです。

例えば、周りの雰囲気や相手の感情を敏感に察知してしまいます。

具体的には、「なんか周りとは違うというか、違和感をずっと感じていて、それがすごくしんどかった」と話す不登校のお子さんは少なくありません。

問題はその違和感を言葉で出すことができるかと言うこと。

その感覚は非常に独特で、人には理解してもらえるようなものではないため、子どもはだんだんと「自分のことは周りにはわかってはくれない」と思うようになります。

それは子どもの中では内心かなり苦しいものです。

不登校の子どもに必要なのは周りからの理解

人が成長するには鏡が必要で、相手が理解してくれると言うことは「自分はこういう人なんだ」と理解するための鏡になります。

相手が理解してくれなと言うことは、自分のことがわからなくなるということです。

余談ですが、こういうケースがあります。

上司から連日暴言を受けていて、明らかにパワハラ認定されるような状況に陥った時に、周りから「あなたがおかしいからそういわれるのよ」と言われると、その人は自分のことがわからなくなってきます。

例えば、学校の中ではよくわからない苦しさがあったとしても、みんなが「学校に行くのが普通なんだよ」ということを言われ続けると、その子は自分がどう感じていいのか、どうしたらいいのかがわからなくなってしまうのです。

そうした「自分がわからない」という感覚が、自分の気持ちが言えなくなったり、ふさぎ込んでしまって、頑張りたいというエネルギーが枯渇してしまいまうのです。

そのため、私は不登校を解決したかったら、子どもは本来どういう子だったのかをしっかりと周りが理解することが大切だと考えています。

そしてそれは本来であればカウンセラーではなく、親や先生など身近な人ができるとなお良いと思っています。

周りから理解される中で、少しずつ安心して「よし、頑張ろう」と思えるようになってきます。

この「よし頑張ろう」という気持ちが出てくると、後は少しの支えで子ども自身が頑張るようになってきます。

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発達障害と不登校の違い

ちなみに、上記の傾向はいわゆる発達障害と言われるものなのでしょうか?

私は厳密には発達障害とは違ったものだと考えています。

発達障害は脳のバランスのエラー

発達障害な脳の働きのバランスが悪い状態です。

一方で、発達障害は脳のシステムに何らかのエラーが生じている状態です。

例えば、多くの人が「この人はお母さんが亡くなって泣いている」という状態を見ると「悲しいんだ」と思います。

脳のエラーがあると、「お母さんが亡くなった」という状況と、「泣いている」という状態とがうまいこと結びつかず、「嬉しくて泣いているのかな」と誤った理解をしてしまいます。

これは脳の中でいろんな情報を結びつけるという機能にエラーが生じているために起こるものです。

そのため、脳のエラーをカバーしていくような生き方を教えていく(社会スキルトレーニング)ことや、お薬を使って脳のバランスを修正していったり、脳の発達を運動療法によって育てなおすような支援(療育)といったことが必要となってきます。

不登校は心の発達のバランスの悪さ

一方で、不登校は繊細さや生きる力の弱さゆえに、心の発達のバランスが悪いという印象を受けています。

不登校の子どもの場合、自分の気持ちを表現したり、受け止めたり、生きていくために必要な「心」の発達が偏ってしまっている感じなのです。

具体的に言えば、不登校のお子さんの多くは小さい頃は「良い子」と言われがちです。

お母さんの雰囲気や周りの状況を敏感に感じて取って、自然と合わせてしまうことができます。

その時に、その年相応の生き方ができず、自然と自分らしさを抑え込んでしまうような生き方が身についてしまいます。

そして、思春期となり自分らしさが出始めた時に、その時の感情や気持ちがうまくコントロールできず、そこで崩れてしまっているのが私が考えている不登校のメカニズムです。

そのため、一度その子らしい成長を支援していくことで、心の発達を取り戻していくことが必要であると考えています。

不登校の原因=発達障害とは言い切れない

私は自分自身が発達障害の傾向を多く兼ね備えているため、発達障害を持っている人の「わけのわからなさ」を体感レベルで理解することができます。

また、不登校特有の繊細さや「人にわかってもらえない」という苦しみもある程度わかっているので、不登校の人たちの「絶望感」も体感的に理解できます。

多くの臨床経験、不登校の子どもたちのカウンセリングを通して、発達障害=不登校ではなく、発達障害の特性を持つ子の一部が不登校になるというのが私が抱いている見解です。

もちろん、発達障害の特性を持つ不登校の子の場合は、また別の視点が必要になることもあり、どこかで「発達障害と不登校」というテーマでZOOMか会場を借りてのセミナーをしようかなと思う次第です。

来年くらいにできればいいかなと思っています。

 

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