不登校の段階別にみる効果的な対応の仕方

※ この記事はブログやメルマガから「ぜひ、多くの人に知ってもらいたい」と思ったものを加筆修正したものを掲載しています。

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不登校のお子さんに対して、対応が適切かどうかは、お子さんの状態をしっかりと理解できるかどうかによります。

理解するということを専門的には「アセスメント」と呼んだりしますが、これができるかどうかで対応には雲泥の差が出てきます。

今回はそのアセスメントに応じた対応の仕方についてお話をしたいと思います。

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親子関係をベースとしたアセスメントの仕方

さて、今回は不登校のお子さんのアセスメントのポイントについてです。

アセスメントとは「子どもの状態をきちんと理解する」ということです。

これができるかできないかで、不登校の支援は大きく変わってきます。

当然ですが、子どもとお母さんとで全く話ができないときに、将来の話などできません。

将来のことについて話をするには、ある程度親子の関係が良くなることが前提です。

今回は親子関係をベースとした不登校の状態をアセスメントする方法についてお話ししたいと思います。

それは以下の4段階です。

段階1: 親との会話が全くない

段階2: 挨拶や簡単な会話ならできる

段階3: 雑談ができるけれど将来や学校の話はできない

段階4: 将来や学校の話ができる状態

あなたのお子さんとの関係はどの段階でしょうか?

どの段階にいるかで、それぞれ有効な支援は異なります。

段階1:親との会話が全くない状態

例えば、「段階1:親との会話が全くない時期」であれば、おそらく子どもは部屋に引きこもっている状態です。

まずは家の中を快適にすることからスタートです。

具体的なゴールはリビングでくつろげる、親が起きていても平気でトイレにはいける、ご飯はテーブルで食べることができる、手紙でのやり取りができるようになる・・・そういったものになります。

そのため少しずつ、子どもが部屋から外へ出ていけるように支援をしていくということが大切です。

あと、この時期にネットやゲームにはまることがあります。

そして、見かねた親がネットとの契約をいきなり切ったり、ゲームを取り除いたりした結果、子どもが親を殺すという凄惨な事件が過去に起きています。

こうした事件が起こる背景は、この段階1のときにしていることが多いです。

結論を言えば、この時期にネットやゲームを子供から奪うのは、子供自身の生きる支えを奪うことになるので、望ましい支援とは言えません。

それはもう少し子供の状態が安定した後で、段階を経て行ったほうがいいでしょう。

不登校から引きこもり化した子どもの対応のコツは、子どもが少しずつ部屋から外へ出る機会を増やしていくことに他なりません。

そのため、部屋を快適にする、家の中を快適にするということがまずやってほしいことなのです。

また、部屋から出たとしても、他のご家族との関係は悪いことも多いです。

しかし、親子関係をよくする、積極的に関わるのは、親とあいさつをするようになった段階からです。

こうした背景からも、段階に分けて子供の状態をアセスメントしていくことは非常に大切です。

お伝えしたかったのは、どの段階かを見ていくことで、冷静に客観的にどう関わっていいかを見ていくことができるということです。

段階2:簡単な挨拶はできるが会話がない状態

段階2は「簡単な挨拶はできるが会話がない状態」です。

ただ、段階1と違うのは部屋から出てリビングなどで過ごす時間があることです。

この時に考えたいのは、1日にどれくらい部屋から出ているかです。

基準として1時間くらいしか部屋から出られないのであれば、段階1と同じだと思ってください。

段階1の対応をしていきましょう。

さて、段階2では親子関係をよくしていくことが最初のゴールです。

そして、段階2を超えたという基準は「家族との雑談が1時間はある」という状態です。

家庭によってはご両親が共働きで1時間の確保は難しいかもしれません。

ここでは「気兼ねなく話ができる状態」ととらえていただいたらと思います。

この状態ではお父さん、お母さんの仕事は、「いつも通りふるまうこと」です。

それともう一つあります。

それは「お子さんが自分の気持ちを言えるようにトレーニングしていくこと」です。

トレーニングの仕方はいろいろあります。

私がおすすめする方法は、「選択肢を2つ~3つ与えて、選ばせる」という方法です。

不登校のお子さんは、生きる力の弱さゆえか、自分で「こうしたい」という力がありません。

そのためか、お母さんやお父さんが先回りしてしまい、子どもの考える力を奪ってしまっているということが多々あります。

この時期のお子さんの心理状態を一言でいうと、「何か言ってつぶされたらどうしようか」です。

不登校という状態だけでも子どもにとっては大きな挫折体験です。

だからこそ、つぶされないように育てていくことが必要です。

そのポイントが「自分の気持ちを言える」ということです。

そして、最初は簡単なことから選ぶ経験を積ませることです。

具体的には「今日の晩御飯、ハンバーグかから揚げか、どっちがいい?」という感じから出大丈夫です。

そして大事なのは、すぐに結論を出さないこと。

「2時に買い物に行くからそれまでに決めておいて」と期限を決めておき、2時になったら再度聞きます。

「2時になったから聞きます。ハンバーグとから揚げ、どっちにするか決まった?」

これくらいすぐに答えられるでしょう!と思うかもしれませんが、今まで自分で選ぶということをしてこなかった不登校のお子さんはこのレベルの選択でもかなり時間がかかることがあります。

多くは「わからない」としか答えません。

だからこそ、少しずつ選択肢を与えて選ばせることで、自分の考えを出していくというトレーニングをしていくことがとても必要となります。

ちなみに、この方法はこれからも必要となってくるので、お母さん、お父さんも気持ちの選択肢の与え方、お子さんの気持ちの受け取り方を練習しながら、お子さんの気持ちを出していくトレーニングを続けていってほしいと思います。

ではでは、次は段階3の状態についてお話をしたいと思います。

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段階3:雑談ができるけれど将来や学校の話はできない

この段階にいるご家庭も非常に多いのですが、段階3の状態から一気に段階1まで崩れてしまう方も子も多く、実はかなり気を遣う段階でもあります。

特に不登校のお子さんの場合、繊細な子が多いので、いったん不安や焦りに飲み込まれてしまうと、ぐるぐると考え込んでしまい、外に出れなくなってしまうことが多々あります。

そのため、「雑談ができる」「楽しく親子で関わることができる」といっても、「まあ、大丈夫か」とは思わないようにすることは大切でしょう。

そのため、ここでやっておきたいことは、子どもの状態を見ながら、上手に押したり引いたりすることです。

よく「充電期間」という言葉がありますが、ゆっくり休むだけで充電できることは稀です。

例えば、休日にゆっくりと布団の中で一日休んだとしましょう。

よほど体が疲れていたら別ですが、多くの人は「ああ、一日無駄にした」と思うはずです。

ゆっくりと休んでいただけなのに、その日の晩は焦りやイライラすることも珍しくありません。

つまり、体は充電できたとしても心は充電ができていないのです。

多くの人は休日は趣味に没頭したり、誰かと会ったり、やるべきことをこなすことで、「今日も頑張った!」「リフレッシュできた!」と思い、「明日も頑張ろう」と思うようになります。

何が言いたいかというと、この段階のときはなるべく何かを経験させるということが大切です。

あるお母さんはお子さんが不登校になったとき、「親子で過ごす最後のチャンスだから、いろんなところに行こうか」と、いろんなところに遊びに行きました。

その子は今結婚し、子どももいます。

子供によって、ご家庭によって経験させたいことは異なってきますが、不登校だからこそできることに取り組むことが大切です。

それから、段階2でもお伝えした「お子さんが自分で気持ちを出せるようになるトレーニング」も継続していきましょう。

そのうえで、期限を決めて、「この日までに○○に行くかどうか、決めておいて」と伝えることで、子ども自身が考えていく力を育てていくことが必要です。

なぜ、段階2や1に陥るかというと、自分でどうするか考えていく力がないのに、自分で乗り越えようと頑張るからです。

だからこそ、お子さん自身が学校にいけない状況を乗り越えることができるように大人側がサポートしていくことが大切です。

「親子の関係をよくしつつ、将来を考えていく力を育てていくこと」

これがこの段階で押させておきたいゴールなのです。

段階4:将来や学校の話ができる状態

この時期になると、お子さんが自分自身で将来を考えられるようになるはずです。

生きる力を育てる方法は次の2つを伸ばしていくことです。

1)   将来どうなりたいかというイメージが具体的であること

2)  それに対してのやる気やモチベーションがあるということ

この2つがあると、ちょっとやそっとじゃ折れない強さが出てきます。

ただ、この時期で一番してほしくない子があります。

それは「親が勝手に子どもの将来を決めること」です。

なるべく将来のことはすべて子どもに任せることが大切です。

例えば、子どもが親に言われて通信制の高校を選んだとします。

しかし、通信制でもうまくいきません。結局、課題も出さず、留年→退学となりました。

この時に「親に言われたとおりにしたのに失敗した」と思い、自分の失敗をすべて親に責任転嫁するようになります。

逆に子供自身が進路を選んだ場合、失敗しても、うまくいかなくても子供自身がその現実を受け止めることができます。

多少時間はかかっても受け止めます。

受け止めるからこそ、次に行けるようになります。

実は、不登校の理想のゴールの一つは「自分の人生の責任を自分で受け止めることができること」でもあるのです。

だからこそ、段階2の時点から、私は「選択する力」を伸ばすことで、「自分の気持ちを出す力」を育てることが大切であるとお話してきまいた。

それは将来生きていく力を伸ばしていくために必要なプロセスでもあるのです。

最後に

不登校のお子さんは自分の気持ちを押し込めるのは得意です。

もう少し言えば、誰かに頼る、相談するということが苦手です。

その背景にあるのは「自分の気持ちがわからない」「自分の気持ちを出せない」ということが挙げられます。

もちろん、不登校のきっかけや家庭の特徴、子どもの性格や発達傾向によっては、それが唯一の正解ではない時もあります。

ただ、今回は子どもの段階から状態をアセスメントする方法をお伝えし、「気持ちを出す」という視点での対応の仕方をお話しさせていただきました。

皆さんの参考になれば、また不登校や引きこもりのお子さんが一歩前に進むためのヒントになれば幸いです。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

 

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