不登校になると情緒不安定になる理由―カウンセリングは効果ある?

この記事を読むと

・不登校の子どもの気持ちが不安定になっていく理由がわかります。

・子どもの気持ちを大事にした関わり方がわかります。

→子どもの声掛けの仕方が見えるようになります。

スポンサーリンク

不登校になってから悪化する子どもたち

子どもたちが抱えている不安

学校に行かなくなってからしばらくすると、子どもは落ち着いてきます。

学校というストレスがなくなるからです。

しかし、それからしばらくすると、急にイライラしたり、暴れだしたりするケースがあります。

また、逃げるようにスマホやネットゲーム、動画に依存するような子どももいます。

いわゆる不登校が悪化するのです。

そうなってくると、親が何か子どものためを思って言葉かけをしたところで、余計にふさぎ込んでしまい、会話にならないということも多々あります。

なぜ学校というストレスがないのに、余計に悪化するのでしょうか?

「このままでいい」と思っている子はいないという事実

大切な視点を一つ提供します。

若い人ほど「このままでいいんだ」と思っていないということです。

子どもは学校に行かなくなって、どこかホッとしていることと思います。

しかし、同時に「このままでいいわけがない」とも思っています。

他の人たちはみな学校に通っていて、授業を受けています。

自分は学校には行っていなくて、毎日ずっと家にいる状態です。

「でも、学校という場に行ったら自分は死んでしまう。あんなところに戻ったら自分じゃいられなくなってしまう」という感じもあります。

また、「それに今更どうやって学校に戻ればいいんだろう?」と見通しのなさからくる不安も感じています。

「このままでいいわけじゃない」と思いながらも「じゃあ、どうしたらいいの?」という葛藤の中で苦しんでいるのが不登校の子どもの心の姿なのです。

親や教師の一言に敏感な理由

また、そうした中でどんどんと自信を喪失している不登校のお子さんは、周りからどう見られているかにひどく敏感です。

もともと、繊細で感受性の高い一面も持っているので、さらに周りの雰囲気にも敏感に察知しています。

そんな子どもたちは、どこかで「お父さんやお母さんも私に対して失望しているんだろうなあ」と親が感じていることを知っているのです。

そうなってくると子どもの心は疑心暗鬼です。

親から見れば何気ない一言なのに、それを悪く受け取ってしまい、感情が不安定になってしまいます。

闘争―逃走反応というのがあります。

人は何か脅威を感じると、脳が反射的に「闘争(戦う)」か「逃げる(逃走)」するかを自動的に選んでしまうという反応です。

また、「固まる」という場合もあります。

この際に流れるのはアドレナリンという化学物質です。

興奮する作用があります。

そのため、親や先生から「学校に行かないの?」「そのままでいいと思っているの?」「いつまでその状態でいるの?」「なんかやってみたら?」という空気を察知したときに、それを脅威と感じてしまったときに、気持ちが不安定になり、暴言を吐いたり、泣き叫んだりすることがあります。

また、先生が来ると自分の部屋に逃げるというのも同じ理屈です。

後は、その時は何も言わず固まったような状態になった後で、その後に大声で泣き出すような場合もあります。

これらは私たちの古い脳が指示しているものなので、当の子ども自身が自分でコントロールするのは至難の業です。

脳のお話についてはまたどこかでお話をしたいと思います。

脅威に感じる一番の原因を考える

イライラしたり、不安で泣き叫んだりするのは、不登校である状況と繊細さを持っている子どもにとっては普通の反応です。

そして、反射的に起こるものであるため子どもが頑張ってコントロールすることは難しいものです。

ここで考えないといけないことは、なぜ子どもが先生や親の一言を「脅威」と感じるのかです。

なぜかと言えば、自分に「自信」がないからです。

自信があるということは、「自分は大丈夫だ」という確信が持てるということです。

しかし、彼らは学校という場に耐えきれず、「このままでは自分はダメだ」と意識的・無意識的に感じてしまい、不登校になるという選択をしました。

そして、学校に行けていない状況それ自体が「自分はダメだ」と思っているという状態です。

私たちだって、仕事の環境に耐えきれず辞めてしまい、ニート状態になっていると、だんだんと自信を失うものです。

その時に周りから「仕事はどうしているの?」と言われたら、かなり追い込まれたような気持ちになります。

その時に、「うるさいな!!」と怒鳴り散らす人もいますが、多くの人はこれ以上会話をしないようにそうした会話を避けたり、何も言わず固まるという行動を選択されると思います。

しかし、途中で自分がやりたいことが見つかったり、仕事が決まって新しい職場で楽しく働けるようになると、少しずつ自信が回復してきます。

自信がついてくると、ちょっとやそっとのことを脅威とは感じにくくなってきます。

また、どん底に落ちているときに、身近な人からの「大丈夫」という一声が「頑張ろう!!」と思える力になることも多々あります。

そうしたことを考えていくと、子ども自身の学校以外の良さを伸ばしていくこと、認めていくということを通して、自信を育てていくことで、少しずつ生きていくための力を身に着けていくことが大切なことではないかと思います。

スポンサーリンク

情緒不安定の時に病院にかかってみることはOK?

医療機関の受診は有効か?

気持ちが不安定になってきた場合、医療機関を受診した方がいいのではないか?と考えたくなるのはとても自然なことです。

大抵は心療内科や思春期外来の受診がイメージされやすいと思います。

ただ、「イライラすることが多く、気持ちが不安定だから」という理由だけで、すぐに病院に受診するのはちょっと早いです。

心療内科や精神科の治療の基本は薬物療法です。

中には心理検査をしたり、カウンセリングをしたりなどしてくれるところもありますが、多くは薬物療法で症状を軽減する方法を選択しているところが多いです。

最近は、薬の使用を極力控えようとする医師も増えてきているので、「まずは相談」ということであればいいのかなと思います。

医師に診てもらう目安はどんな時?

医師に診てもらうとよい時は、うつ症状やパニック障害といった精神疾患の症状が現れた時が一番効果的です。

例えば、不眠の症状が続いていたり、いじめなどによるPTSDの症状が出ている場合、不安症状が高いなどの症状で日常生活に支障が出ているなどの場合は、精神科での治療が奏功する可能性があります。

それから発達障害の疑いがある場合は、医療機関でWISCやK式などの知能検査をすることで、能力的な偏りがあるかどうかが見えることがあります。

もし、不登校の原因が発達障害や知的障害のために、学校生活に不適応を起こしているのであれば、知的能力や発達の程度を見てもらい、それに合わせた対応をすることで学校に行けるようになる可能性はあるでしょう。

医療機関にかかる時の注意点

医療機関で治療を受ける際に注意してほしいことがあります。

それは投薬量です。

薬は本来少量で効果を発揮することを意図して処方されます。

しかし、薬の効きが不十分な場合、さらに薬を処方してしまい、結果として多剤大量処方の状態に陥るケースが少なからず見られます。

薬の量は多くても5種類くらいまでです。

それ以上になると、薬の副作用が前面に出てきてしまい、学校に行くどころではなくなってしまいます。

10種類を超えてしまうと、日常生活に支障が出始めてきます。

特に学校に行って精神科の薬を飲んでいるところなんて、子ども心としては見られたくないはずです。

また、薬が増えてくると、かえって脳が不安定になってしまい、情緒が乱れてきます。

また、朝起きられなくなったり、太ってしまったり、いろんな副作用が出てきます。

さらに薬に依存してしまい、かえって日常生活に支障が出てきてしまうのです。

ただ、精神科の薬は有効に使えれば、非常に効果が大きいものです。

薬を飲んだことで、ようやく眠ることができるようになった子もいます。

お薬は上手に付き合えばとても助けになりますが、間違えると多剤大量処方に陥ってしまう可能性もあるので、しっかりと医師と相談しながら服用していくことが大切だと言えます。

カウンセリングは効果があるの?

カウンセラーって何者?

気持ちが不安定になったときにカウンセリングを受けることが役立つことがあります。

しかし、その時に気になるのは「カウンセラーって何者?」という疑問です。

私の中での定義ですが、カウンセラー、特に心理カウンセラーは「心理学的な観点からその人の状態を見定めた上で一緒に考える人」です。

一緒に考えるということは、その人が自分から「どうしたいのか」が見えてくるように一緒に話し合っていくという意味です。

もちろん、助言やアドバイスはしますが、あくまでもその人自身が自分で答えが見つかるように聴いていき、クライエントが出した答えを尊重していきます。

それが出やすいように質問や聴き方のノウハウをたくさんもっています。

話しやすいし、ちゃんと教えてくれるし、考えやすいように配慮してくれる。

そして話したら気持ちが整理できてすっきりできる。

それがカウンセラーって存在です。

私はまだまだそこまで十分にできていないとは思いますが、今まで多くのクライエントが継続してこられていることを見ると、まずまずはできているのかなとは思っています。

もちろん、これからも精進して、研鑽に努めていっている次第です。

カウンセリングって何をするの?

カウンセリングは基本は話をしっかりと聴きます。

その上でカウンセラーは頭をフル回転させて、この人が今まで抱えてきたストーリーを整理していき、その人が今どういう状態にあるのか、これからどうなればいいのかを一生懸命考えていきます。

その上で、出てきた見立てに基づいて、その人がどうしたいのかを整理するお手伝いをします。

その際に、医療機関に行ったほうがいいことも伝えますし、栄養指導を行うこともあります。

また、障害福祉の制度について説明していくこともあります。

私のカウンセリングで大切にしていることは、聞かれたらかならず応えるようにしているということです。

答えるではなく、「応える」です。

その人がどうなればいいか、ある程度は見えますが、「答え」なんてわかるはずはありません。

人生、今はダメでもこれから先どう変わるかなんてわからないですから。

でも、クライエントの思いに「応える」ことはできます。

今まで聞いたお話の中で、クライエントがどうなればいいのか、私の中で思ったこと、感じたことは出ています。

そのことを、誠意を持って伝えることが「応える」ことです。

じゃないとクライエントには伝わりませんし、支えることなんてできません。

そんな自分の思いを命がけでぶつけていくのがカウンセリングなのだと思います。

情緒不安定さはカウンセリングで治るのか?

これについては正直に話します。

情緒不安定がカウンセリングで治るかどうかは一概には言えません。

脳機能のバランスが崩れて不安定になっているのであれば、それはカウンセリングでは治りません。

お薬を飲んで、栄養を取って、休養・運動をして脳機能のバランスを整えるのが必要です。

昔、うつ病の人に栄養指導を行って改善したこともあります。

しかし、気持ちの整理ができなかったり、一つの出来事が心にグサッと引っかかってしまったりして、起こっているような不安定さであれば、カウンセリングを受けることで短期の改善が見込めます。

ちなみに、そうした心理的な問題で情緒不安定になっている場合は、「理解してもらうこと」で一気に落ち着くことが多いです。

一つ例を挙げます。

教室に入るのが怖くて泣いている女の子がいましたが、その子に「怖いのにここまでこれたんだ。すごいね」と声をかけると、一気に落ち着いて、そのまま別室に戻りました。

その時ほど、私が「理解する大切さ」を痛感したことはありません。

その子の心は理解してくれたということで救われたのかなと思います。

人は理解してもらうことで気持ちが落ち着き、「頑張ろう」という気持ちが湧いて出てきます。

そして、その気持ちの理解は親では不十分な場合があることも多々あります。

親以外の誰かにわかってほしい・・・という気持ちが子どもにはどこかであるのです。

そのため、子どもに対してのカウンセリングはとても有効であると思います。

まとめ

不登校のお子さんは、「このままではだめだ」という焦りと、「でも学校に行くことはできない」という思いの中で、行き詰まりを抱えて生きていることが多いです。

そうした思いから、自信を無くし、学校の先生や親の人に脅威を感じるようになり、情緒不安定に陥っていきます。

そうしたときの精神科や心療内科の受診は、うつ症状や精神疾患の症状がはっきり出ており、脳が疲れ切っていると思える状態であれば、有効でしょう。お薬が奏功した例もあります。

ただ、多剤大量処方にはご注意してください。そのためにも、医師と相談しながら薬や病院と上手に付き合っていくことが大切だと思います。

最後に、カウンセリングを通して理解してもらうこと、ゆっくりとその子を理解した上でその子にとって良い方向を一緒に考えることができます。

理解してもらうことで気持ちが一気に落ち着く場合もあり、カウンセリングはとても効果的であると個人的には思います。

カウンセリングのご案内
カウンセリングルームはぴっとでは、不登校専門のカウンセリングを実施しています。

興味ある方は↓Aをクリックしてください。

★ カウンセリングの案内はこちらから

★ 研修会・セミナーの案内はこちらから

また無料でメルマガの購読ができます。

カウンセリングのご案内
カウンセリングルームはぴっとでは、不登校専門のカウンセリングを実施しています。

興味ある方は↓をクリックしてください。

★ カウンセリングの案内はこちらから

★ 研修会・セミナーの案内はこちらから

また無料でメルマガの購読ができます。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする