小学校低学年の登校渋りの理解のコツと3つの解決のポイントとは?

※ この記事はブログやメルマガから「ぜひ、多くの人に知ってもらいたい」と思ったものを加筆修正したものを掲載しています。

 

この記事はこんなことが書かれています。

  • 小学校低学年から起こる不登校の原因について書かれています。
  • 不登校の解決のポイントについて書かれています。

     →小学校1・2年生で学校に行かなくなったお子さんの対処法が見えてきます。

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不登校の低年齢化

小学校低学年から登校渋りが起こるケース

近年小学校低学年から学校に行けないケースが増えてきています。

私の経験した事例では、小学校1年の5月くらいから登校渋りが始まり、夏休み明けには完全に学校に行けなくなった子もいます。

今までは中学校の不登校が多く、しかも小学校までは普通に過ごしていたのに、中学2年生くらいになって急に学校に行けなくなる子が多かった印象でした。

しかし、徐々に小学校から不登校になり始める子が増え始め、その数はだんだんと多くなってきています。

特に小学校1年生という本来であれば学校が楽しくて仕方がないはずの世代にまで不登校が増えてきているというのはどういうことなのでしょうか?

ちなみに、よくあるのは登校班で乱暴な子と同じ班になったために、それが嫌で学校に行けなくなったというケースです。

それから家庭が不安定だったり、学校が不安定になると、それに連動して子どもが不安定になってしまい、学校に行くのを嫌がるケースも出てきます。

母子分離不安だけが原因じゃないことも多い

不登校研究の歴史は結構古く、A・M・ジョンソンという人が1941年に「学校恐怖症」を提唱したことに始まります。

当時は、母子分離不安・・・つまり、子どもが母親から離れることができないことが原因だということで、日本でも当初はその視点からの研究が盛んに行われるようになった歴史があります。

つまり、子どもの親離れができていないのが不登校の原因だという理論です。

確かに、小さい子の場合、母親と離れることに一抹の不安やさみしさを感じることはよくあることです。

保育園や幼稚園であれば、「おかあさ~ん」と大声で泣き出すことも多々あります。

しかし、10分ほどで諦めて、友達と遊びだします。

もちろん、長いこと泣き続ける子もいますが、だんだんと新しい場に慣れてきて、いつの間にかお母さんのことなど忘れて楽しく遊んでいるものです。

(もちろん、その場所が子どもにとって楽しい場所であることが前提ですが)

小学校低学年の子が不登校になると、お母さんにしがみついて離れようとしないことは多々あります。

これだけ見ると、母子分離不安が背景にあるんじゃないかと思えますが、人は不安を感じたら安心できる人にしがみつきたくなるものです。

母子分離不安がある→不登校というケースももちろんありますが、

学校に行けないことや学校への不安が強い→お母さんにしがみついて離れなくなった

と考えたほうがしっくりくるケースも結構多いように思えます。

また、母子分離不安があるということは、何かそうせざるを得ない要因が背景にあるということ。

そのことをしっかりと見つけていくという作業が、この時期の不登校の理解にはとても大切なことだと思います。

ポイントは小1ギャップ

あと、小学校低学年、特に小学校1年生の場合は、小1ギャップというのが背景にあることもあります。

小1ギャップというのは、保育園・幼稚園から小学校に入ったときに、小学校の雰囲気や授業の進め方、先生の対応など、それまでとは違った変化に混乱してしまう状態を指します。

難しい勉強もするようになったり、他の知らない幼稚園や保育園の友達と同じ教室で過ごさないといけなくなったり、音楽会や運動会といったイベントがあったり。

今までとは違った変化がたくさんあります。

もちろん、多くの子どもは普通に順応しますが、中には保育園・幼稚園との違いに混乱しすぎてしまい、いろんな身体症状を出してしまう子もいます。

例えば、ずっと「おなか痛い」と訴えるようになる子、緘黙症状が出始める子、落ち着かなくなる子、情緒が不安定になる子、様々です。

小学校1年生で保健室によく行く子は、この小1ギャップを疑ってみるというのは必要かもしれません。

そして、小学校でのギャップの混乱を引きずってしまった結果、エネルギー切れを起こしてしまい、学校に行けなくなってしまう子がいます。

小学校低学年の不登校と小1ギャップは実はかない大きな関係があるのです。

小学校2年生の場合

この傾向は小学校2年生でも変わることはありません。

ただ、私の事例としては小学校2年生から登校渋りを始めたというケースはあまり見ません。

数ケースくらいです。

小学校2年生になると、主に家庭環境が背景にあることが多いようです。

不登校のお子さんの多くは繊細な子や人に対して優しい子が多いです。

そのため、家庭環境が混乱していたり、学校が混乱していると、それを敏感に感じてしまって、エネルギーが枯渇してしまい、学校に行くまでのエネルギーが出なくなる場合があります。

皆さんも家から会社に行くとき、それから外に出るときって、ちょっと気合というか「よし、行くか」という合図を自分に出すことってありませんか?

私たち人は環境が変わると多かれ少なかれストレスを感じてしまいます。

ストレスに対抗するためにはエネルギーが必要になります。

そのため、いろんな刺激によってエネルギーが枯渇してしまうと、登校するためのエネルギーが出てこず、登校渋りや学校に行けなくなるといった行動を選択するのです。

上記のような不登校の場合、原因や要因がはっきりしなければ、どんなノウハウを使っても逆効果となる可能性は高いです。

つまり、子どもの置かれている状況をしっかりと理解していく過程が必要なのです。

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生きる強さの不足からか?学校に合わないのか?

低学年から不登校になる場合は、一つは小1ギャップに適応しきれなかったか、学校や家庭環境が不安定になり、そこにエネルギーを使いすぎたために学校で頑張る気力がなくなってきた可能性があります。

しかし、それらの根底にあるのは、子ども自身の生きる力です。

生きる力とは言い換えれば、困ったときにその人らしいやり方で乗り越える力です。

小1ギャップで躓く子の多くは経験不足が背景にあります。

経験不足というのは、困った状況そのものではありません。

困った状況を自分で乗り越えた経験のことを指します。

こうした成功体験が不足していることが生きる強さが不足している大きな原因です。

また、一方で、単純に学校という雰囲気に合わない子もいます。

学校という閉ざされていて、ルーチンの毎日を繰り返す場では、どうしても自分の良さを押し殺してしまうような子もいます。

この学校という雰囲気に合わないということが原因か、それとも困ったことを乗り越えていく力が不足しているのか、それは子どもによって大きく変わります。

その見極めというのが実はとても大切なことなのです。

小学校低学年の不登校に対して親ができる3つのこと

小さい子どもの脳は実は成長段階であり、困ったことがあったらそれに合うように脳は成長していきます。

そのため、この時期は子どもの成長という観点で、無理せず強い子に育てていくということを目的に関わっていくということが重要になります。

ただ、この時期の子どもたちは「自分がなぜ学校に行けなのか」全く分かっていないことも多いです。

わからないけど、なんかいやだ!!という気持ちや身体反応が前面に出てきてしまい、学校を拒否しているようなことが多いです。

そのため、大切なことは「どうすれば乗り越えられる子」になるかという視点で関わることです。

1つ目:学校に連れて行って慣らしていく

この時期の不登校はできれば、無理やり学校に連れていくという方法をとったほうがうまくいくことが多いです。

無理やりというと聞こえは悪いですが、要は学校に慣らしていくということです。

そのためには、学校の先生との連携も必須となります。

なぜ、学校に行くことが必要かというと、頑張る力を養うためです。

ただ、無理しすぎは禁物です。

できれば、保健室で休憩をしながらとか、学校の中で休める場所を確保していくということが大切です。

そういうちょっとの無理を重ねながら、お友達との関わり、学校の中で「できた!!」という成功体験を積み重ねていくということがこの時期の不登校の子どもたちにはとても大切なことです。

少し気が重いかもしれませんが、できるだけ学校に連れていき、慣らしていけるように努めていってあげてほしいと思います。

2つ目:家庭では子どもの頑張りを認めていく

上記のように子どもは頑張っているので、家に帰ったら子どもの居場所をしっかりと作り、「頑張ったね」と認めていくことはとても大切です。

ちなみに、「褒める」というのは、あまりしない方がいいです。

「褒める」というのは、大人の価値観を押し付けるという側面があります。

「学校行ったんだ。すごいね」と褒めると、それは大人の「学校に行くことが正しいこと」という価値観を押し付けてしまうことになり、子どもの頑張りを無視してしまうことにもなりかねません。

そこで、「学校今日も頑張れたね」と子どもの頑張りを認めるような声掛けをしてあげてほしいと思います。

この頑張りを認めるということを、アドラー心理学では「勇気づけ」と言います。

頑張る勇気を与えるという意味です。

そして、しっかりと家で充電して、明日も頑張れるエネルギーをチャージしてあげてほしいと思います。

3つ目:失敗しても子どもが自分で解決するのを見守る

大人は良かれと思って、子どもが失敗しないように手を加えてしまいます。

また、失敗したとき、すぐに「こうすればいいんだよ」と手を出してしまいます。

特にイラちな人ほど、そうしてしまう傾向にあります。

ただ、そうしたやり方は子どもの自立心、つまり自分で解決していくという力を阻害していく可能性があります。

できれば、失敗したときは、「どうしたらいい?」と子どもに聞いてみてください。

そしてその子なりのやり方で、解決ができたのであれば、「よくできたね」と伝えてあげてください。

子どもは親に喜ばれたいと、その子なりのやり方で創意工夫しようとします。

その子どもの思いが「生きる強さ」を育てていくことにつながるのです。

こんなケースがあります。

ある子どもがお母さんに作文を見せました。

しかし、誤字脱字がひどくて、字も汚くて読めたものではありません。

そのお母さんは字にひどさを訂正せずに、「よく書けているね。素晴らしいよ」と伝えました。

すると、その子は嬉しくなって、毎日文章を書き続けてお母さんに見せました。

だんだんと誤字脱字は減っていき、字もきれいになっていったのです。

そして最後には小学校の作品コンクールで賞を取るまでになったのです。

子どもは失敗しても、楽しくなると、自分でより良いものを生み出そうと創造性を発揮します。

それを生かしていくということが、「生きる強さ」を育て、折れない自信を作ることにつながるのです。

まとめ

今回の記事はいかがだったでしょうか?

最後にお話ししたことを小さい時から実践していくと、生きる強さを持った子に育てることができます。

しかし、大人が先回りして手を出してしまうと、子どもの生きる力を挫いてしまい、やがては小1ギャップや環境の変化に耐えられない子に育ってしまいます。

もちろん、失敗体験ばかりだと、かえって自信を失いますが、失敗を自分の力で乗り越えた経験は大きな自信につながります。

ぜひ、そうした子育てを実践していただければと思います。

もちろん、ご両親が精神的に混乱していると、上手に関わることが難しくなり、不登校の長期化につながるケースもあります。

そうした場合は、カウンセリングを受けることをお勧めします。

実際に、親がカウンセリングを受け続けたことで、子どもが無事に学校に行けるようになったケースがあります。

 

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