「娘が学校に行きません」を読んで感じる学校に行きだした瞬間に感じること

この記事で書いてあること

〇 野原広子さんの「娘が学校に行きません」の書評です。

〇 そこから見えてくる子どもが学校に行きだす瞬間のリアルさについてお話しています。

 

カウンセリングルームはぴっとの田中勝悟です。

 

今回は野原広子さんの「娘が学校に行きません 親子で迷った198日間」を読んでみた感想です。

非常に面白かったので、感じたことや考えたことを書いています。

このブログを読んで、「不登校」について少しでも感じていただけるところがあれば幸いです。

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「娘が学校に行きません」を簡単に説明すると

この本は漫画で体験談が描かれているので、非常に読みやすく、1時間程度で読破しました。

野原さんの実体験に基づく漫画なので、とてもリアルで不登校の子どもを取り巻く苦悩が生き生きと描きだされています。

私も読者というよりは、カウンセラーとしてこの親子の物語を読み進めていました。 

この本のあらすじ

あらすじは娘のトモちゃんが、友達同士のトラブル(?)をきっかけとして学校に行かなくなったことから始まります。

 

お母さんも右往左往しながら、トモちゃんのために頑張ろうとしますが、学校に行こうとせず、担任の先生も拒絶してしまうトモちゃん。

 

どうしていいかわからないから、とりあえずは学校に行かせなくていいと充電期間を設けます。

 

しかし、一向に改善しないトモちゃんの様子にやきもきとしながら、暗闇の中で苦しんでいるお母さん。

 

そんなとき、あることを契機として学校に行くようになるのですが・・・

  

続きは本を買って読んでみてください。 

この本のすごいところは?

一気に読み進められるし、不登校の子を持つお母さんの苦悩や子どもの成長がリアルに見えてきます。

 

カウンセラーや教育関係者の方にも読んでいただきたい本です。

 

本を読んで印象に残ったシーンは、不登校の子が保健室登校を始めたとき、お母さんが「やった!!これですぐに学校に行ける!!」と思ったら、やはり行けなくなったというシーンです。

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みんながやりがちな失敗経験

これは本当に私が未熟だったカウンセラーのころ、痛感した失敗です。 

学校に行ったら「はい、終わり」と思ったことによる失敗

子どもが少しでも学校に行きだせるようになると、「このまま行ったら無事に学校に行けるよね」と淡い期待をしてしまって、それが子供に伝わってしまう。

 

そして、私たち支援する方が安心してしまって、子どものSOSが見えなくなってしまって、かえって子どもを傷つけてしまう。

 

そんな繰り返しで、少しずつ学校とは関係なく、子どもの成長を見つめることができるようになっていく。

 

野原さんが感じられたことは、私がスクールカウンセラーをしていた時、そして心療内科でカウンセリングをしていた時のもやもや感と通じるところが多々ありました。

学校に行きだす瞬間は本当に地味 

そして「よくわかる!!」と思ったことが、子どもが学校に行きだしたときの、野原さんの「あれ?行っちゃった」となんともあっけにとられたかのような表情。

子どもが学校に行きだすときって、なんか大人が「あれ?」と置いてきぼりにされたような、子ども自身が勝手に進んでいったような、よくわからない感覚を覚えます。

 

「よし、行った!!これで大丈夫!!」とはどうしても思えないような感じです。

 

それはトモちゃんが6年生を送る会に参加できているのを見て、泣き出したお母さんの様子からも感じられます。

 

(私もつられなきしそうになりました。電車の中で)

親目線ではなく子ども目線で「よかったね」といえるかどうか 

単に「学校に行けてよかった」というのではなく、不登校を通して「子ども自身が頑張って成長したんだろうなあ」とか「なんかやっと戻ったんだなあ」とかいろんな感情が出てきています。

 

おそらく「子どもが学校に行けてよかった」と思うのは、親目線であり、教師目線であると思います。

 

最後のお母さんの涙は、子ども目線で、今学校に戻っているトモちゃんへの思いが出てきたんだろうと思います。

 

野原さん自身が不登校を通して、トモちゃんのことや自分自身のことを少しずつ磨かれていったのかなと思います。

不登校の原因や解決法って本当はよくわからない 

この本で一番面白いのが、なぜトモちゃんが不登校になったのか、そしてなぜ学校に行けるようになったのかは最後までわからないということです。

 

そもそも不登校って「こういうことでなるんだ」「こういう風にすれば学校に行くようになるんだ」ということは一言ではっきりと言えるものではありません。

大切なことは生きる強さをどう育むか

そもそも不登校の子どもで一番考えないといえないのは「生きる力をどう育むか」です。

 

そこに学校や地域社会が一つとなって、少しずつ子どもの生きる力、「大丈夫だ」という力をゆっくりと育むことがとっても大切だと思います。

 

トモちゃんの場合は、先生たちにビーズでの工作を渡してあげたり、お友達と一緒にご飯を食べたり、少しずつ人との輪の中に入っていくことが、生きる力を育むことになったんだと思います。

 

それでもある時は自分の気持ちに正直になれなくて悩んでしまったり、お母さんと言い合いをしながら少しずつ壁を乗り越えていって、少しずつ大人になっていっています。

子どもの力って本当にすごい 

大人であれば壁にぶち当たって「もうだめだ」と思うとなかなか前には進めません。

 

実際にパワハラやうつ、仕事の失敗から会社を辞めてしまうと、そこからの復帰は本当に難しくなります。

 

しかし、子どもは周りの応援があれば少しずつですが前に進めます。

 

この辺り、子どもの力のすばらしさですね。

できる範囲のお母さんを大事にしよう 

ただ、これだけはお伝えしたいことですが、お母さんはスーパーマンじゃありませんし、お母さん一人でできることは本当に限られています。

 

「子どもの可能性を信じて待つ」という言葉は本当に素晴らしいですが、それがいつもできる人なんて本当にごくわずかです。

 

私はお母さんにはできる範囲で頑張ろうね、といつも伝えています。

 

無理した頑張りはいつか自分をつぶしてしまいます。

 

そしてそれは子どもに良いものとは限りません。

等身大のお母さんの成長が何よりもこの本の魅力 

そんなお母さんの等身大の成長が「娘が学校に行きません」という本の中にはたくさん詰まっています。

ぜひ興味がある方はお読みください。

 

この本で不登校のことで悩んでいるお母さんやお子さんがす子でも楽になればと心から願っています。 

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