傾聴にはスキルと態度の両方が必要

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カウンセリングルームはぴっとの田中勝悟です。

カウンセリングでは傾聴という技法を良く使います。

特にロジャース派の来談者中心療法ではとりわけ重視されるものです。

しかし、「なぜ、傾聴することが大切か」と問われたら、どうでしょうか?

何よりも「傾聴とはどういうこと?」と聞かれたらどうでしょうか?

ちなみに、晩年のロジャースはカウンセリング中はたくさんしゃべるということで有名だっととのこと。

傾聴もスキルを磨いていくと、カウンセラーが一方的に話すだけでも「傾聴」になります。

そして、クライエントとカウンセラーが黙っていても「傾聴」になります。

・・・?

ってなりますよね。

とりあえず、傾聴というのはそれだけ奥の深い言葉だということです。

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傾聴の前提となる考え方は「クライエントの理解」

傾聴の前提となる考え方ですが、まずは「クライエントを理解するため」に行われるということです。

よく、一般の人から「カウンセラーなんだから私の考えとか全部わかるんだよね」と言われることがありますが、そんなことできません。

カウンセラーがクライエントのことを理解するということはまずできません。

どんなにベテランのカウンセラーでもクライエントのことは半分くらいしか理解できていないと思います。

もちろん、雰囲気やしぐさ、話の内容からある程度のことは推測しますが、それはあくまでも推測にしかすぎません。

カウンセラーはクライエントの話を聴くことで、その人を理解しようと努めます。

話を聴くということは、クライエントを理解するための手段として行われるのです。

カウンセリングが行き詰ってきた場合は、再度クライエントの話を聴くという作業に戻ります。

そして、話を聴きながらいくつか仮説を立てていき、一つ一つ検証をしていき、クライエントに適切な支援ができるように見立てを作っていきます。

そのために傾聴があり、これが傾聴する上での前提となる考え方です。

クライエントの支援としての傾聴

次にクライエントの支援そのものとしての傾聴というのもあります。

傾聴の目的の一つは、クライエントが話しやすい雰囲気を作るということ。

雰囲気の時点で話しにくいのであれば、そもそも話してはくれません。

カウンセラーにはクライエントが話しやすい雰囲気を作るためのテクニックが求められます。

話をしていくことで、クライエントは自分の思いを整理することができ、「自分はこうしたかったんだ」と気づきを得ることができます。

この「気づき」ということがとても大切です。

カウンセリングとは、カウンセラーからアドバイスをもらって改善するという過程ではありません。

自分で自分の問題に向き合うことで、自分で気づいて考えていくことで、問題を解決していく過程です。

その時に、クライエントが自ら自分の問題を整理していくことが必要となります。

そのためには、クライエントが自分のことを話し続けること。

そのために、傾聴するということがカウンセラーには求められます。

傾聴するためのテクニックとは?

傾聴にはいくつかテクニックがあります。

そのためには、「質問する技術」がカウンセラーには問われます。

ただ、黙って聴いて、「うんうん」と頷けばいいというものではありません。

適切なタイミングで、「質問」を投げかけるということがとても大切になるのです。

この「質問」の技術ですが、いろんな方法があります。

ロジャース派でよくやるのが、何度も同じキーワードが出た場合は、そのことを訪ねてみるといやり方です。

例えば、クライエントが「彼氏が結婚の話をすると逃げてしまってつらい」と訴えたとします。

ずっと聞き続けていると、「彼氏と一緒にいても最近は楽しくなくて」「彼氏が最近冷たい」「どことなく彼氏との間に距離を感じてしまう」と「彼氏」というキーワードがたくさん出てきます。

普通の相談であれば、「そんな彼氏とは別れたら」と答えるでしょう。

しかし、カウンセリングでは傾聴を使うので、こういう質問を投げかけてみます。

「あなたは彼氏さんのことをどうお思いでしょうか?」

すると、クライエントは、クライエントが思っている「彼氏」についてのイメージを話します。

これが一歩踏み込んで「傾聴する」ということです。

クライエントが思っている「彼氏との関係」について話してもらうことで、「彼氏」について考えが整理され、「やはり好きだから、どうやってより良い関係を気づけるかを考えたい」と思うかもしれません。

逆に「そこまで好きじゃないかも」と思うかもしれません。

もし、「結婚」というキーワードが話の中でたくさん出てきたら、今度は「結婚」についてのイメージをクライエントに質問してみます。

このように、クライエントが話したキーワードを使って、質問していくというのは来談者中心療法の中では結構メジャーなやり方であるのです。

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クライエントの思いを代弁してみる

それから、クライエントの思っていることを代弁し見てみるという方法もあります。

これを「要約」「言い換え」と言ったりします。

例えば、先ほどのクライエントが話しの内容から、クライエント自身が「実は結婚をしたくない」と思っているようなニュアンスを感じたとします。

なんというか、周りが結婚しているから、自分も結婚しないといけないと感じていて、本当はそこまで望んでいないのではないか、そんなことが言葉の端々から感じ取れたとします。

その時に、「彼氏さんが結婚をしてくれないということを、あなたは話していますが、むしろあなた自身も結婚について今一つ決心がないところがあるように思いますけど、どうでしょうか?」

カウンセラーの中で感じたことをそのまま伝えてみます。

その時に「○○と私は思いましたが、どうでしょうか?」と、Iメッセージを使うことが重要なポイントです。

そこで、クライエントは「いえ、そんなことはありません」と答えるかもしれませんし、「そうですよね、私自身が決心がついていないところがあります」と自分の気持ちが明確になるなることもあります。

ただ、この方法は非常に諸刃の剣なので、使う際は注意が必要です。

クライエントの様子や雰囲気から、タイミングを見ながら進めていくことがとても大切です

傾聴は態度と技術の両方が必要

傾聴は「話を聴こうとする態度」も必要ですが、適切なタイミングで質問をしていく「技術」も必要です。

それを駆使してクライエントのことをしっかりと理解し、そして適切に支援をしていくために必要なものなのです。

カウンセリングとは、クライエントが自分で自分のことを理解していく過程です。

それを援助するための技法が傾聴であるのではないかと思います。

カウンセリングの案内は↑からお願いします。

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